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「偏差値」の意味合い

2022年2月7日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

大学受験がいよいよ佳境に入ってきました。

先週は「大学模試のD判定の意味合い」と題して、普段当たり前に「理解」していると思っていることも実は「誤解」である危険性について見ました。

今回取り上げる「偏差値」という概念にも「合格判定」以上に大いなる「誤解」が潜んでいる危険性があります。

例えば、「〇〇大学は偏差値65だから今の自分の偏差値60では無理だ」というようなことを平気で言う人がいますが、実はこれは全く見当はずれな発言だと思っています。

「偏差値」とは、ある試験の受験者全ての結果を平均点が50点で標準偏差が10になるように調整したものです。

標準偏差とは全ての受験者の点数が平均点からどれほど上下に外れて位置しているかという平均からのばらつきを数値にしたもので、その数値が大きければばらつきが大きく、小さければ多くの人が平均点近くに集中していることを表します。

つまり、「偏差値」とは「そのテスト」を受けた人の中での自分の位置を示すものです。

したがって、例えば、ものすごく難しい大学を受ける人が受験者の中心であるような模試の偏差値と比較的やさしい大学を受ける人が中心の模試の偏差値を比べることには何の意味もないというわけです。

もっと言えば、そもそも試験科目数が多い「国立大学向け」の模試と二科目受験の「私立大学向け」の模試の偏差値を比べることなど、それ以上に無意味なことです。

本当に意味のある偏差値の比べ方というのは、例えば「東大模試」などの受験の最終盤で特定の大学を受けることを決めた人だけが受ける模試の偏差値をその人たちの中だけで比べることです。

ただ、そこまで厳密に考えてしまうと偏差値の効用の範囲が極端に狭くなってしまいますので、例えば「国立大学向け模試」とか「私立大学模試」とか、せめて受験科目数や出題方式をそろえた中での比較に留めるのであればある程度意味のある活用ができるでしょう。

受験本番まであとすこしです。

受験生の皆さんには、最後までご自身の力を信じてやり切ってほしいと思います。

 

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