代表ブログ

図で考える。シンプルになる。

2020年11月7日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

なんとなく手に取った「図で考える。シンプルになる。」という本を読むことで、思考のツールのバリエーションを増やすことができそうです。

著者の桜田潤氏はNEWSPICKSのチーフエディターにして日本におけるインフォグラフィック(データや情報などをわかりやすく視覚的に表現すること)の第一人者です。

私もNEWSPICKSの会員になっているのですが、その記事の見やすさは他のサイトとは一線を画していると思っていました。

それは彼の能力によるところが大きかったのだなと本書を読んで納得しました。

著者は、本書のタイトル「図で考える。シンプルになる。」の意味を「図はプレゼンツールである前に思考ツールである」ということだと強く念押しをされています。

というのも、インフォグラフィックを学ぶという動機がどうしてもプレゼンの効果を高めるツールとしての活用に限定されることが多いからだそうです。

しかし、著者に言わせれば、図をプレゼンツールとしてのみ用いようとすれば、そのプレゼンは中身のない見た目だけの飾りに成り下がってしまう可能性が高まり、非常にもったいないことだそうです。

そうではなく、図を自らの思考のツールとして使用し、そうした図だからこそ、魂の入った効果的なプレゼンツールとなるというのです。

つまりは、インフォグラフィックはプレゼンツールとしては「おまけ」の存在に過ぎないというのが著者の主張です。

一方で私はこのブログにおいて、「思考のツール」としては、私自身の仕事の対象である「言語」そのものこそがその役割を担うものだとお伝えしてきました。

本書において、著者は「言語(文章)」と「図」の思考のツールとしての性格の違いについて非常に分かりやすく書かれていましたのでその部分を以下に引用します。

「『図にすることで理解が深まると言うが、言葉や文章でも十分に理解できるんじゃないか』これはもっともなご意見です。『言葉(文章)では理解できない』などと極端なことを言うつもりはありません。言葉も文章も理解のためのツールになり得ます。にもかかわらず、わざわざ図を使う意味はどこにあるのでしょうか。それは図を使うことで理解の手順がパターン化できるからです。言葉や文章ではいろいろな言い回しができ、情緒的で多様な表現ができますが、決まった思考プロセスに当てはめるのが困難です。つまり、図を使うことで『理解の型』が生まれ、①思考プロセスそのものが単純化でき、②シンプルなパーツだから無駄がなくなるというわけです。」 

私は、言語化するということが、頭の中に浮かんだイメージ、それはたいてい整理されていなくて雑多な状態で存在する概念にすぎないものを整理し、具体化することだととらえてきました。

だからこそ、多くの人に読んでもらえるかどうかに関わらず、読んだ本や体験したことを再び自分なりに文章化することをこのブログで続けてきました。 

本書を読んで、図にするということは、その整理、具体化をもう一段階高めることだと理解できました。

であるなら、このブログに文章を書きだす前に、この二つのツールを使い分けることができるようになれば、より多くの人へお伝えできる可能性を高めることになるはずですので、できる限りチャレンジしてみたいと思います。

 

◆この記事をチェックした方はこれらの記事もチェックしています◆