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国立大学トップに企業人

2018年4月30日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日(2018年4月25日)の日経新聞に「国公立大学のトップに民間企業経験者が就くケースが目立ってきた」という以下のような内容のニュースが紹介されていました。

「少子化の進展などを背景に大学間競争が一段と激しくなる中で、経営手腕や外部資金の獲得術、有用な人材の育成ノウハウなどを期待されて国公立大学のトップに民間企業経験者が就くケースが目立ってきた。北海道大学の名和豊春総長は太平洋セメントに17年間勤めた技術者。超高層ビル向けのセメントを日本で初めて実用化した実績を持つ。『技術をどういう形で世の中に広めるかを(民間企業で)実践してきた。国立大は技術の発信の仕方も問われている。民間との連携が必要だ』。国立大は国からの運営費交付金が減り、経営基盤が揺らぐなか、名和総長は産学連携による外部資金の獲得を目指す。北大を中核に食と農林水産業の研究・産業集積地「フードバレー」を形成する構想も持つ。」

これまでは、大学、特に国立大学は、企業社会との間に大きな隔たりがあり、「象牙の塔」などと揶揄されるほどでしたが、いよいよアカデミズムの世界に大きな風穴を開けるような取り組みがなされつつあるようです。

私も、大学が社会の一構成要素である以上、民間企業的な経営感覚をもって運営されることには賛成です。

ですが、昨今の英語教育の変革(改悪)など、大学教育の企業の目先の利益優先の要望への過剰なおもねりなどを見ると少し冷静な見方も必要ではないかと思います。

アカデミズムの性質上、目先の収支にとらわれすぎない長期的な目線と民間企業的な経営感覚のバランスのとれた大学運営がなされることを期待します。