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「お前ら絶対英語勉強しろよ」

2018年3月19日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日(2018年3月3日)のAERAウェブ版に日本人の英語学習の本質を突いた記事が載っていましたのでご紹介します。

それは、北京・ロンドン五輪でフェンシングの銀メダルを獲得し現在は日本フェンシング協会会長の太田雄貴さんの後輩に向けての英語学習の必要性を説くインタビュー記事です。

彼と英語の接点が有名となったきっかけは、また記憶に新しい東京オリンピック招致のためのIOCへの英語でのプレゼンテーションでした。(1:50くらいから)

この記事では、英語との接点が密接だと思われた太田さんが実は英語が苦手であり、あのプレゼンは即席の丸暗記で乗り切ったという信じられないエピソードを紹介していました。

しかし、この記事を読み進めてみると、彼の英語へのアプローチは決して間違っていない、いや多くの日本人が持つべき正しい英語学習の認識を持っていることに気づかされました。

今回はこの記事より彼の英語学習の正しい認識ポイントについて書いていこうと思います。

①朴訥でもいいから日本人らしくしっかり伝わるように話す。

「僕は英語が苦手で特に過去形など時制の文法があやうい。それでも、五輪招致の英語プレゼンは絶対自分がやりたかった。当時、知人の岩瀬大輔・ライフネット生命社長からの一言が脳裏から離れなかったと振り返る。『雄貴君、生意気なしゃべり方をしちゃダメだ。分かりやすいようにしゃべるんだ。』国際オリンピック委員会の役員は非英語圏出身者が多い。誰が聞いても通じる言葉を届けなければと思った。」

今の世界には英語が母国語でない人が話す英語の方が、人口的には母国語話者の英語よりもずっと多いということを理解して、自信をもって日本人英語を話すべきです。

そういう意味では、このプレゼンテーションでの彼の英語はできすぎぐらいです。

②発音で通じないことはあり得ない。それを補える文脈力こそが問われる。

「RとLの発音なんて、前後の文脈から理解してもらえれば十分だ。ただ、東京に聖火を持ってきたかった。『金(メダル)を取りにいかなければならなかった。だから、プレゼンが苦手とされる日本があの時、勝てて、僕はムチャクチャうれしかったんです』」

このことの重要性については、私はこのブログでも何度もお伝えしていることです。

日本人は発音ができないから通じないのではありません。一度通じなかったことを発音のせいにして、そこから伝える努力をやめてしまうことこそが通じない理由です。

問題は文脈を作るための文法を会話につなげる努力をしていない点にあります。「インド人を見習いなさい」ということです!(笑)

③英語はツール。英語は自分の持っている何かを伝えるために存在していると考えるべき。

「学術や政治などの分野では微細な表現の違いも重要だが、日常ではどれだけ相手に伝えたいのか、聞いてほしいのかという「中身=コンテンツ」を持つことが大事だ。中身を鍛えれば、伝えたくなる。英語はそのツール。語学力も必然的につくはずだと話す。『何でもいい。食べるのが好き、コーヒーを淹れるのがうまいでもいい。ニッチな1番を極め、それを『横展開』でつなぐ。僕はフェンシング。これを持てたのは大きかった』」

そして記事はこうも付け加えています。

「太田さんは最近、後輩選手に言い続けていることがある。それは、『お前ら、絶対英語勉強しろよ。』
フェンシングに限らず、国際試合の舞台で英語のできない日本人選手はいまだに多いという。非英語圏の外国人コーチが8割しか伝えられず、自分も7割しか分からなければ、『8×7=56%の意思疎通しかできない。44%もロスしている。』英語ができれば審判との会話でジャッジの方向性を探れる。国際規格の動向も読み解ける。選手間交流も実現する。」

このことはこの三つの中で最も重要なことです。

今回この記事を読んで、太田さんがこの三つのポイントを外さずに英語学習に取り組む重要性を後輩の方々に力説されているのを知り、本当に心強く感じました。

彼や彼の後輩たちにとってはフェンシングですが、このブログをお読みいただいているビジネスマンの方にとってはあなたの「仕事」がそれにあたるはずです。

 

 

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