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本質をとらえた仕事

2014年10月29日 CATEGORY - 代表ブログ

本

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さん、こんにちは。

またまた面白い本を見つけてしまいました。それは、

本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本

というタイトルからして面白そうな本です。

著者は、内沼晋太郎氏。彼のプロフィールの書き方も面白いです。少し略して書きますが、

「1980年生まれ。本好き、音楽好きでミュージシャンになりたかった。しかし、音楽で食べていくにはビジネスセンスが必要だと考え音大や芸大にあこがれつつも一橋大学商学部に進学、しかし、ありがちにもすぐに挫折を経験し、興味が本や雑誌に移る。大学在学中から雑誌制作を中心とした企画にはまるようになる。大学卒業後は外資系国際見本市主催会社に入社するも2か月で退社。その後、フリーターになり、古本屋などのアルバイトに加え、フリーランスでウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、ライターなどとして食いつなぐ。その活動を通じてどんどん本の世界にのめり込みブックコーディネーターという肩書に何とか落ち着き現在に至る。」

このプロフィールからも分かるように兎に角、「型にとらわれない」生き方のお手本のような人です。こんなに自由奔放に生きられたらどれだけ人生は楽しいだろうかと思われる方もいらっしゃると思いますが、実際にはできません。

なぜか?

それは、自分の希望する「型」と自分の「生活」との折り合いをつける方法が分からず、また誰もそれを体系的に教えてくれないからです。ですから、著者のように実際にその生き方を実行している人を見て「うらやましい」と思っても、実際に自分もやってみようということには99.9%なり得ないということだと思います。

この本のすごいところは、その方法をかなり「体系的」に、著者自らの経験をもとに自然体で語っているところです。

仕事や本に限らず、物事には「本質」があります。自分自身で経験したことをもとに自らの頭で考えてその本質を導き出す。この作業をするクセを、人生のそう遅くない時期に体得できるかどうかが鍵ではないかと本書を読んで感じました。

というのも、「本質」と「世の中で信じられていること」が一致している場合は、当然ですが、その「本質」を捉えることに価値はありません。その二つがずれているときにこそ、その「本質」の把握に「価値」が生じます。

しかし、その時点ではそれはあくまでも「自分自身だけの価値」にすぎません。

それを、自分以外にも「価値」として認めてもらおうとした瞬間、「世の中で信じられていること」を信じている勢力から猛烈な攻撃を受けることになります。そして、その攻撃の激しさは、年を重ねれば重ねるほど身に染みて理解してしまいます。ですから、人生のそう遅くない時期に体得できるかということも重要になってくると思います。

先ほど言った「実際にその生き方を実行している人を見て『うらやましい』と思っても、実際に自分もやってみようということには99.9%なり得ない」というのは、この攻撃に対して戦いを挑むことのハードルがあまりに高いことに原因があると思います。

しかも、高い上にその方法論について「体系的」に説明してくれている人がほとんどいないのです。

ですから、もし「体系的」に説明してくれている人がいてくれたら、99.9%が90%くらいに減るのではないかとも思います。

その意味で、本書は非常に稀有で貴重な存在です。

そのような生き方を「うらやましい」と思う方で、自分がまだ「人生のそう遅くない時期」にいると思える場合には、是非、お読みいただきたい一冊です。

 

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