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生涯投資家

2019年4月7日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

村上世彰氏の「いま君に伝えたいお金の話」を皮切りに、数回にわたって、意識するともしないともなく「お金」と「生き方」についての本をご紹介してまいりました。

そして、その両方についてどっぷりと考えさせられる本を読みました。

それが、このシリーズのきっかけとなった村上氏が自らの投資家人生を振り返る「生涯投資家」です。

著者は、「コーポレートガバナンス」の概念を日本に根付かせるというミッションを掲げ、上場会社および株式市場のあるべき姿と現実との乖離を解消させようと奮闘する中で著者が人生を左右されてきた経験について赤裸々に描かれた回顧録です。

本書を読むことで、株式および株式会社の本質を理解せずに株式会社の経営にあたる経営者の関係は「いま君に伝えたいお金の話」で指摘されたお金の本質を理解せずにお金中心の生活をしている現代人の構図にそのまま当てはまるように感じてしまいました。

株式会社の所有者は経営者ではなく株主です。

これは、商法上紛れもない事実です。しかし、実際にその会社の情報を最も持っているのは経営者です。ここに、「コーポレートガバナンス」の必要性が存在します。

つまり、本来の所有者を所有者たらしめる唯一の頼みの綱です。

それが、有名無実化していることに対して「おかしい」と思わない人の数のほうが、思う人よりも圧倒的に少ない現実を変えようと本気で思ったのが著者です。

物事が本来あるべき形で運用されるとどうなるのか、本書には次のように書かれていました。

「コーポレートガバナンスが徹底され、経営者が株主を向いた経営を行い、株価が高く維持されている上場企業では、乗っ取りや敵対的買収は起きない。上場企業が買収されることをリスクと考えるのなら、買収防衛策や持ち合いといった保身的な意味での対策をとるのではなく、コーポレートガバナンスを徹底し、企業価値の向上に注力することだ。それこそが、買収されるリスクを下げる有効な手段だ。株価の高い企業は乗っ取られない。それは世界の常識だ。」

株価がその企業の価値を適切に表しているのであれば、あえてそのバランスを崩そうとする動きなど起こる理由がないかからです。

株価の本質的意味をそのままとらえれば当たり前です。

企業の情報を一番よく知っているのは経営者なのですから、株価がその企業の価値を適切に表しているかどうかは、本来誰にも負けない精度で把握できるはずです。

もしそうでないと把握したのであれば、他の誰かが気が付く前にすぐに対処する、これこそが経営者の仕事だというのがことの本質でしょう。

「世の中は単純ではない」と物知り顔でいう大人よりも、「世の中の本質は単純だ」ということを証明しようとする著者のような大人が多い日本であってほしいと強く思います。

 

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