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習近平は「シー・チンピン」と書くべきか?

2021年7月5日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日、ニューズウィーク日本版の記事に、中国人ジャーナリストの周来友氏による中国語の日本語表記についての記事がありました。

タイトルは「日本の皆さん、習近平は『シー・チンピン』ではなく『しゅうきんぺい』でお願いします」というもので要約すると以下のような記事でした。

「日本の書籍や雑誌、テレビ番組の字幕で中国人名の現地読み(中国語読み)がよく使われている。ニューズウィーク日本版でも例えば、習近平にシー・チンピンとルビが振られている。ところが、この現地読み、在日中国人にとっては悩みの種だ。片仮名の表記を読んでも中国語の漢字を連想することが難しく、また日本人がそれを口にしても、何を指しているか分からないのである。一般的に、片仮名のように音をそのまま表現する表音文字を持たない中国人は、日本人の名前の漢字を中国語で発音する。逆もしかりで、母音も子音も少ない日本語で中国語の音を表現するのは至難の業だ。実際、中国人がパッと聞いて分かる片仮名表記はほとんどないだろう。相手に伝わらないのであれば、何の意味もない。しかもこの片仮名表記、各社で統一されているわけでもない。シー・チンピンもいれば、シー・ジンピンもいる。これでは、ただでさえ分かりにくい中国人の人名表記がさらに分かりにくくなる。在日中国人にはなかなか頭の痛い中国人名の表記。日本の皆さんはどう思われますか?」

周氏が記事の最後に「日本の皆さんはどう思われますか?」と聞かれているので、私ははっきり答えたいと思います。

カタカナ中国語の「シー・チンピン」もダメだけど、習近平(しゅうきんぺい)はもっとダメです。

日本においてこのような変化が現れるようになったのは、「習近平(しゅうきんぺい)」方式が国際社会において全く機能しなかったからです。

私に限らず海外留学経験者であれば、外国人と中国関係の話をすることが絶望的に困難であることを思い知らされていると思います。

そして、中国人が日本人の名前を呼ぶときにもそれは同じことが言えます。私の「秋山昌広」という名前を中国人の方々は「あきやままさひろ」とは呼んでくれません。

中国語読みで「qiu shan chang guang」と読まれてしまいます。これを周氏の批判を恐れずに日本語の表記でカタカナに直そうとすれば、「チューシャン・チャンクワン」となります。

つまり、これは周氏が私たち日本人に何とかしてほしいと思っているのと同じことを中国人も私たち日本人に対してしてしまっているのです。

ただ、この問題は日本が中国から「漢字」という文字を輸入しながらも、輸入当時の中国語発音に一番近いと思われた日本語の発音を無理やり当てはめてしまったことから生じてしまっていることではあるので、中国人の人々からしたらそれは知ったことではないと言われてしまいそうですが。

とは言え、現代の国際社会において周氏の提案はこの問題の根本的な解決にはならないことは明らかです。

実は、私はこのどっちもダメな難問を解決することにつながりそうな方法を、かつてこのブログで提案したことがあります。

その記事のタイトルは「アルファベット日本語化論」です。

詳しい説明は当時の記事をお読みいただきたいのですが、その当時の記事の中でもこの中国語の問題についても以下のようにきっちり言及しています。

「このalphabetの学習は、現在行われているローマ字教育に、日本語に存在していない主要外国語には存在する「発音」の教育も含みます。例えば、英語における「th」「v」「r」「l」、中国語における「zh」「q」「x」などです。」

この方法(習近平を「xi jin ping」と表記・発音)であれば、発音は完璧な中国語発音ではなかったとしても、欧米人と同等くらいには理解されるものになるはずです。

周さん、いかがでしょうか?

 

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