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銃・病原菌・鉄(上下巻)

2021年8月20日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

以前ご紹介した「サピエンス全史」とともに、人類の壮大な歴史をテーマに書かれた至宝とも評される大作を読みました。

それは「銃・病原菌・鉄」というかなり奇妙なタイトルの本です。

本書は、上記の「人類の壮大な歴史」、もっと言うと人類が「文明」の出発点、すなわち食糧生産の実践が人口の稠密な人間集団の形成を可能にし、余剰食糧の貯蔵・蓄積によって非生産者階級の専門職を社会的に養うゆとりができたことまでさかのぼって、そこから現在の状況を作り出すまでの長い道のりにおける「謎」を論理的に解き明かしていく内容となっています。

そして、現在の状況を作り出す決定的な要素として「銃・病原菌・鉄」というものが、ユーラシア大陸の西側地域の出身者であるヨーロッパ人に強力な力を与えたということで、このようなタイトルとなっています。

本書が至宝と呼ばれる理由として私は二つの理由を見つけました。

一つは、人類の歴史を上記のように「食料生産→人口の稠密化→余剰食糧の蓄積→社会階層化」という誰もが疑わないシンプルな論理の流れに対して、その矢印の部分に根本的な疑問をぶつけ、それを解決する論理を展開していること

そしてもう一つは、その後の「銃・病原菌・鉄」という要素を手にすることで現代社会の構築を成し遂げたのが、ほかのどこの出身者でもないヨーロッパ人であったことに対する明確な論理を展開していることです。

一つ一つの説明があまりに重要な情報を満載しているため、読むまでに何度も何度も読み返す必要があり、読了するまでに非常に長い時間がかかりましたが、本書を読んで自分自身の成長を実感できるような気がします。

 

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