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「9月入学」のシミュレーション

2020年5月3日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日(2020年4月30日)の日経新聞電子版にて新型コロナウィルスの感染拡大を受け、政府与党にて「9月入学」の議論が浮上していることを報じる記事がありました。

少し長くなりますが、以下にこの記事を要約します。

「全国知事会は29日、新型コロナに関する対策本部をテレビ会議で開き、政府に9月入学の検討を要請する方針で一致した。入学時期の改革はかねて安倍晋三首相の持論で野党自民党の総裁だった12年の衆院選でも公約に掲げたが、いずれも慎重論が出て立ち消えになった。海外では秋入学が主流で、米国の一部の州や英国、フランスなどの欧州各国、中国が9月入学の体制を取る。日本のような4月入学は少数派だ。これが撤廃できれば留学しやすくなり国際交流を促せる。これまでは日本の採用制度が9月入学導入への大きな壁となってきたが、最近は日本の企業も通年採用を取り入れるなど、環境は変化しつつある。ただ、9月入学の課題として、公的資格試験との兼ね合いがある。3月卒業にあわせた試験スケジュールは見直しを余儀なくされる。公務員採用も試験の時期が変わらなければ学生は通年採用をしている企業に流れる。また、年度制を基準にした法令改正も必要になる。義務教育期間を定める学校教育法や地方自治法、財政法など対象は多岐にわたり、教育現場を預かる自治体には負担が生じるため、29日の全国知事会の会議では慎重意見も出た。慶応大の中室牧子教授は『9月入学は利点と欠点の比較考量で決めなければいけない。移行期には子どもたちへの負担も大きい。急いで議論を進めるのではなく、様々な影響を考えていく必要がある』と強調した。」

この記事の通り、私を含め海外留学を経験もしくは検討したことのある人の多くが現在の日本の「4月入学」の仕組のデメリットをもろに感じたはずです。

グローバル化の時代に、この変更がいつまでも進まないことは、日本人の英語力の低さよりももっと切実に問題視されるべきことだと考えます。

また、記事には「公務員試験のスケジュール」や「年度制を基準にした法令改正」が変更のボトルネックになっているとありますが、これらは本質的な問題ではなく、単なるお役所の手続きの問題にすぎません。

ですから、この変更を行うか否かは純粋にこの変更に伴う「メリット」と「デメリット」を比較衡量した上で決定すべき問題だと思います。

ちなみに私は、普段から「メリット」が「デメリット」をはるかに上回り、現在のこの状況を考えれば、このタイミングで行わない手はないと考えています。

そして、それはコロナの混乱から得られる数少ないレガシーの一つとなるはずです。

と言うことで、実際に「9月入学」への変更が実現した場合、具体的にどのようなことが起きるのかを頭の中で次のようにシミュレートしてみました。

「現行の学校制度(幼稚園から大学院)においてこの4月に入学をしてしまった年代(3歳~22歳)については、この今年の4月~来年の8月までの時間を学校制度としては共通にムダにして、9月入学を迎える。そのため、新しい学校制度としては今年の9月~来年の8月が一年だが、生まれ年は、4月~3月というズレを持ち続ける。それが揃うのは、次年度に幼稚園入園を予定していた現在の2歳児が最初となる。ただ、その学年だけは9月から3月までに生まれた人たちに限定される。その結果、この学年に限って入試や就職など競争の厳しさが通常の半分になる。」

未だ経験したことのない課題をシミュレートするのに人間の頭は本当に弱いなと思いました。(自分だけか!)

特に、最後の調整年代の存在の部分について、これが正しい理解か確信が持てません。

誰か教えて!(笑)

能力的に混乱してしまったのは私だけかも知れないですが、この変更に大賛成ながら実行には慎重さも必要かと改めて思いました。

 

 

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