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静岡で!TOYOTAは本気だ

2020年1月19日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

二年前の夏(2018年7月)、私たち静岡県民には非常にショッキングなニュースがありました。

それは、ランゲッジ・ヴィレッジのある富士市のお隣の裾野市にあった「トヨタ自動車東日本の東富士工場」を2020年で廃止するというニュースでした。

記事には、

「裾野市の税収は同社をはじめとする大企業の法人税に支えられており、工場閉鎖は大きな痛手が見込まれる。市の担当者は『今までも財政支出を見直してきたが、さらに切り詰めないといけない』と頭を抱えた。今後の対応については『トヨタグループが工場跡地をどう使うかによって、市の動きを考える』と話した。」

とあり、企業の立地によって成り立つ地方都市にとってはまさに死活問題で、地域の衰退に対する懸念はもちろんのこと、工場を廃止せざるを得ない「自動車産業」の構造自体が大きな変革を迫られているという事実を現実の問題として考えさせられました。

その閉鎖の年である本年(2020年)が始まってすぐの1月7日の日経新聞電子版にこの件に関して、非常に夢のあるニュースが載っていましたのでご紹介します。

「トヨタ自動車は6日、コネクテッドカー(つながる車)や自動運転の電気自動車を中心に、あらゆるモノやサービスをネットでつなげる『スマートシティー』を建設すると発表した。トヨタは車に関わる総合サービス業への転換を進めており、2021年初の着工を目指す。なお、実証実験する地区を『コネクテッド・シティー』と位置付け、20年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本の東富士工場の跡地を利用する。地区名は『WovenCity(ウーブン・シティ)』とし、初期はトヨタの従業員や関係者ら約2000人が居住することを見込む。」

実はトヨタは、かなり以前(2000年頃)からトヨタがこの「コネクティッド」の分野を開拓していくという意思をしてしており、以下のような動画も公開されています。

また、昨年の頭には、それを実現するためにソフトバンクと合弁会社を作り、自動車の製造会社から、車にまつわるサービスを総合的に提供する「モビリティーカンパニー」への脱却を宣言していました。

つまり、こんな都市の開発を本気で実現しようとしているようなのです。

これには二つの意味で非常に驚かされました。

一つは、トヨタが自らリードし続けてきた「自動車産業」の構造を根本から覆し、それが自分自身を否定するような大きな変革となることを承知で実行するという姿勢を示したこと。

この記事にも、

「トヨタは同都市の開発に向けて参画企業の募集も始めた。トヨタと住宅事業の統合を決めたパナソニックなど世界の企業や、大学などの研究者が実証に参加していく見通しだ。」

とあるとおり、文字通り「脱自動車会社」を実現する覚悟が見えます。

そしてもう一つは、二年前の裾野市の絶望感を思えば、まさに「禍福は糾える縄のごとし」という諺の意味をかみしめざるを得ないということです。

東富士工場の廃止が決まった当時のことを考えると、やはりこの記事にある

「燃料電池を使った発電システムなど都市インフラは地下に置く。居住者は車のほか、室内用ロボットなどの新技術を検証する。MaaS(マース、移動サービス)や人工知能(AI)の開発にも活用していく。」

というような夢の技術開発の最先端の研究の場になるということは本当に世の中どう転がるか分からないということだと思います。

とにかく、こんなすごい社会を早く見てみたいと思います。

 

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