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プレジデント 2019年4月15日号 #212

2019年4月4日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

【書籍名】 プレジデント2019年4/15号

【出版社】 プレジデント社

【価格】  ¥694+ 税

【購入】   こちら

#211において私は、「コミュニケーションのための英語」の真意、すなわちあるべき姿を示しつつ、その中で「最小の努力で最大のリターンを得られそうなキャッチフレーズに惹きつけられる人が非常に多い」ことへの批判を取り上げましたが、まさにその批判の対象ともいうべき記事を載せている雑誌が、まさに本屋さんの棚に隣同士におかれておりましたので、興味本位で購入してしまいました。

「必要な会話だけ丸暗記、会話帳とジェスチャーで何でもこい」

これは、この特集記事の一番初めにあった「タクシー運転手さん向けの英語講座」のスタンスです。

「研修の受講料は2700円。受講の年齢は幅広く、60代のドライバーも多い。東京オリンピックが近付くにつれ、英語の必要性を感じるタクシー乗務員は増えており、研修の人気も高まっている。」

この記事などは、#211でもお伝えした「英語学習の真理」とは真逆のものです。

英語学習のあるべき姿の真逆、すなわち誤ったスタンスが取り上げられた本誌をこのブログで取り上げたのには理由があります。

その理由とは、このスタンスの違いを理解するためには、#211と#212を対比することが最も効果的、すなわち、「英語学習」というスタンスでこの記事は書かれているのではないと理解することが重要だということです。

すでに何度もお伝えしている通り、言語体系の全く異なる日本語を母国語とする日本人が英語を学ぶための方程式は、「文法(と最低限の語彙)」を身に付けた後、「英語環境」で実際に使用することです。

しかし、日本人の全員がこの「英語学習」を必要としていると考えるべきはありません。というか、そう考えることはあまりに非効率です。ただ、現実にタクシーの運転手さんがいい例ですが、昨今の日本(特に大都市圏)の状況は、外国人との接点は避けられないのも事実です。

そのような事情をもつ彼らに必要とされるのは、体系的な英語力ではなく、言語とは関係なく外国人を受け入れる「姿勢」と彼らの要望に対する「処理力」でしょう。

例えば、自動翻訳機能を持ったAIへと連携するルーティーンフレーズを身に付けて「余裕」を作り出す力がそれにあたります。

仮に命名するとすれば「国際交流力」とでもなりますでしょうか。

これは、今までの多くの日本人のように、外国人を見ると固まってしまったり、逃げ出してしまったりという「姿勢」を改め、こうしたら間違いなく、そして気分よく「処理」することができるという自信をもった状況に自らをおく力です。

これからの日本においては、「英語力」と「国際交流力」をしっかりと区別し、自分はどちらを身に付ける必要があるのかを冷静に見定める力が必要だと思います。

本誌は、「国際交流力」の向上についての記事としては非常に興味深く読むことができると思います。

 

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