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教育より大切なものなんてない #69

2014年8月10日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

教育より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【書籍名】 教育より大切なものなんてない

【著者】  清水聖義

【出版社】 旺文社

【価格】  ¥1,143 + 税

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この本は、少し前ランゲッジ・ヴィレッジに見学に来られた方から私の「富士山メソッド」と引き換えに頂戴したものです。その方は、本書の中でも登場する「ぐんま国際アカデミー」の立ち上げに携われた方です。

本書の著者である清水太田市長は、自らの信念をもって行政を引っ張り、特に教育について斬新な政策をどんどん実現していくことで有名な方です。もちろん私も、この小学校からのイマ―ジョン教育を実践する「ぐんま国際アカデミー」の存在については以前から存じ上げておりました。

ただ、私の英語教育に対する価値観と清水市長の価値観には、少しずれがあります。清水市長は本書で、「日本ではこれまで中学1年から大学4年まで、10年間も英語を勉強している割には実際には英語が話せる人間がほとんどいない。」という現状を認識されています。これについては私も全くその通りで、清水市長が「ぐんま国際アカデミー」を設立したのも、私がランゲッジ・ヴィレッジを設立したのも、この共通した問題意識に負うところが大きいことは間違いありません。

ところが、清水市長はその問題解決を、英語の「早期教育」=イマ―ジョン教育に求められています。「ピアノだって、水泳だって、そろばんだって、早く始めたほうが進歩も早いし、定着もする」という考えに基づきます。

しかし、私には人間の思考の基礎をなす「言語」を「ピアノ」、「水泳」や「そろばん」とは同列にしてはならないという強い信念があります。

そのことから、私の問題解決方法は、「日本ではこれまで中学1年から大学4年まで、10年間も英語を勉強している割には実際には英語が話せる人間がほとんどいない。」けれども「従来の学校教育によって、実際に英語を話せなくとも英語を話す基礎となる知識は存在している」点に着目して、英語が必要だと認識した時点で、ランゲッジ・ヴィレッジという「英語を話す環境」を1~2週間提供することで、英語を道具とすることを可能にすることです。

つまり、英語を日本人にとって思考のベースの一部と考えるか、それとも単なる道具として考えるかの違いということになります。私は、清水市長と比較して「日本人にとって英語なんて所詮そんなもんだ」という考えが強いと思います。(ただ、本書の中では、清水市長の理想論と現実論の生々しいせめぎあいについても言及されており、実際のところこの考えの違いが完全な隔たりがあるものというわけではなさそうです。)

本書を読む中で、英語教育においてはそのような考えの違いはあっても、「教育」そのものに対する考えについて、本質的に清水市長の意見に共感しました。清水市長は「教育の本質」について以下のように述べられています。

「その人間に『才能があるかないか』ということ結局はそのことが『好きか好きじゃないか(やりたいかやりたくないか)』ということに尽きるのではないかと思う。つまり、子供自身に自分がやりたいことを発見させることが本来の教育だと思う。」

まさにその通りだと思います。以前も述べましたが、LVの生徒さんで最も上達の早いタイプの代表例は「数週間後に海外赴任が決まった会社員」です。この人たちは、英語の学習を「やりたいこと」ではなく、「やらなければならないこと」として見出さざるを得なくなった人たちです。それでも、絶大な効果がでます。

逆に、子供にいくら「(将来のために)やらなければならないこと」を説いても大抵は無駄になります。そうであるならば、子供たちには「(将来のために)やりたいこと」を見つけ出す機会を与えることが教育の「本質」だと思っています。

その点、清水市長は実際に、芸術やスポーツの方面でもそのような機会を与えられる場を作り、成功されています。その実行力と先見性には非常に頭が下がります。

私も清水市長に負けないよう、その思いをランゲッジ・ヴィレッジの運営を通して実現するべく努力することを改めて誓いました。