
東洋経済 20151/10号 #96
2015年1月18日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 東洋経済 20151/10号
【著者】 東洋経済新報社
【出版社】 東洋経済新報社
【価格】 ¥639 + 税
【購入】 こちら
ビジネス系雑誌において「英語」が特集されることが非常に多くなってきました。一つの雑誌で取り上げられると、雪崩を打ったように様々な雑誌で取り上げられるようになります。
最近は特に、この動きに拍車がかかってきたように思います。
最近の動きで特徴的だと思われることは、「なんでもかんでもTOEIC主義」が薄れつつあることです。
確かに、本誌においてもTOEICに関する記事はあるのですが、以前のように完全に「点数の伸ばし方」に特化するようなものではなくなってきています。今回の記事では、「ビジネスにも使える」TOEIC必勝法という形で、TOEICの学習をビジネスにつなげようという意識がみられました。
実際に、次のような印象的な記述がありました。
「本来、TOEICは文法学習や音読で総合的な英語力を向上させようとしている人が、健康診断のように受けるものだ。2~3日酒を断って、結果が良かったから暴飲暴食生活に戻る、では意味がないのと同じこと。会社から受験を強制されている場合であっても、せっかく勉強するのであれば、単純なスコアアップだけでなく、ビジネスの場で実践的なコミュニケーションツールとして活用できるようになる『一石二鳥』を狙いたい。」
また、安河内哲也先生の指摘で次のような非常に的確な記述がありました。
「(英語力を維持するためには英語に対する必要性があることが条件になるのだが、)日本でその必要性を生み出しているものは何かというとテストの存在が非常に大きい。日本の英語教育の悲劇は、このテストがバランスの良い4技能(1.読み 2.聴き 3.話し4.書き)のテストではなく、1.読み 2.聴きの技能に異常に偏っていることだ。3.話し4.書きの技能を学んでもテストで点が取れないから1.読み 2.聴きの技能の学習ばかりする。結果、高得点をとれるけど話せない。(中略)今はいろいろな団体がスピーキングテストや4技能テストを実施している。企業の人事担当者はこれを社員の目標にすべきだ。」
SEACTテストというスピーキングに特化したテストを運営している私たちとしては非常にありがたい指摘でした。
文責:代表 秋山昌広