
英語できますか? #14
2014年5月10日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 英語できますか?
【著者】 井上一馬
【出版社】 新潮文庫
【価格】 ¥420(税込み)
【購入】 こちら
本日おすすめするのは、前回おすすめした、「英語ベストセラー本の研究」のところで紹介しました私がすばらしいと思った本のひとつである井上一馬氏の「英語できますか?」です。
本当にすばらしい本です。まさしく、この著者が日本の学校英語教育をデザインすることができたら「日本人は英語が苦手」という定説は確実になくなると思います。
彼の考えは、基本的に私の考えと全く変わりません。つまり、基本は私がいつも言っている
『「使える」英語は「使う」ことでしか身につかない』
これです。
しかし、考えは一緒でも、アプローチが違います。
著者が本書の中で提案するのは非常にオーソドックスで、しっかりとした考えに基づいた手法です。
1000語くらいの単語を身につけた段階で、それらを反射的に使えるようにするトレーニングをまず徹底します。それが『完璧』になるまではそれ以上の単語をインプットしないようにします。
1000語でのトレーニングが完璧になったら、次の目標を2万語にすることで、日本にいながら『英語できます』状態にもっていくという事です。
私はこの『反射的に』というところに非常に共感します。
日本人は、「文法はできますが、会話は苦手です」とか、「語彙はありますが、会話は苦手です」などとよく言いますが、それは文法や語彙を『理解』しているというだけで、本当に使える状態、すなわち反射的にでてくるまでにはなっていない人がほとんどだと思います。
これらのことを学校教育で行うことができれば本当にすばらしいことになるに違いありません。だって、時間は本当に多くありますから。
でも、間違ったやり方で学校英語と触れ合ってきた大方の社会人にとっては、その様なことを自らやること自体が大変なのです。大変だから、続かない。そのため、このようなすばらしい本がでたとしても『英語できる』人があまり多くならないのだと思います。
その点、LVのアプローチは、それを凝縮した形の『環境を作って』時間とお金を確保してくださった方には『反射的に』英語を使えるようにすることを確実に担保する形となっています。
この点が違うと断言できます。
したがって、時間が限定されているビジネスマンなどにとっては、お勧めなのです。
でも、考え自体は同じであることに変わりはありません。
ですから、自分のビジネスのことを考えずに言えば、著者の考えを学校教育が取り入れることになれば間違いなくよい方向にむかう、すなわち日本人が国際人になることに近づくと思います。
文責:代表 秋山昌広