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英文法再入門 #271

2022年5月8日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

【書籍名】 英文法再入門

【著者】  澤井 康佑

【出版社】 中公新書

【価格】  ¥880 + 税

【購入】    こちら

とても意外なことなのですが、本書は英語教育の世界で常套句となっている「日本の英語教育は間違っている」というところからスタートしていません。

著者のスタンスは以下の言葉に現れています。

「日本で英語が本格的に教えられるようになって、100年以上の歳月が経ちます。この間、ほとんど絶え間なく、英語教授法を向上させるための研究と実践が行われ、その結果、私たちは莫大な量の成果を基に英語を学ぶことができています。全体的に見れば、日本の英語教育法は質の高いものであり、かなり熟成された段階にまで達しているのです。多くの死守すべき尊い伝統があります。とはいえ、完璧ではないというのもまた事実です。決して少なくない改良すべき点があるのです。この不完全性もまた、多くの人が英語に手ごたえを掴めていない大きな原因となっています。」

厳然たる事実として、それでもほとんどの人が中高6年間で英語を本格的に学ぶのに、「自分は英語が得意だ」という好感触をもって高校を卒業することができていません。

「(全体としてみれば)まあまあ」でも「少なくない不完全性」が存在するために最終的に望む結果が得られていないというこの大きな課題を解決するために私はランゲッジ・ヴィレッジを今まで続けていると言っても過言ではありません。

つまり、日本の英語教育は方向性は悪くないけれど「本質的な何か」を備えていないということです。

本書を読むことで、著者と私の考える「本質的な何か」は完全に一致していると確信しました。

あらゆる課題はその本質をとらえることからスタートするのでなければ決して解決することができないということを改めて理解させられる一冊です。

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