10秒スピーキング #284
2022年10月3日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 10秒スピーキング
【著者】 小西 麻亜耶
【出版社】 三修社
【価格】 ¥2,200 + 税
【購入】 こちら
#253「10秒リスニング」のシリーズ第二弾です。
第一弾のご紹介記事の中で、その特徴として一項目当たり「10秒」という「短さ」をあげ、その特徴が学習を継続する負担を圧倒的に少なくしてくれていると書きました。
本書もその特徴を確実に受け継ぎながら、その学習対象は「スピーキング」としています。
この学習対象を「リスニング」から「スピーキング」に変えられたことによって、教材作成に求められる能力が段違いに高くなったはずです。
というのも、「リスニング」はどこまで行っても「受身のスキル」であるのに対し、「スピーキング」は主体性が何よりも求められる「アウトプットのスキル」だからです。
だからこそ、今まで英語学習者が本気で「スピーキング」を鍛えようと思ったら、海外留学か、もしくは国内で人為的に海外と同等以上の「環境」を作ったランゲッジ・ヴィレッジのような存在が求められてきました。
つまり、実際の「シチュエーション」の中に身を置くことによってしか「スピーキングスキル」は磨かれないということです。(以前に私自身の体験を「必死の経験が最良の教材」という記事にしました。)
その意味で言えば、本書はそのシチュエーションを「10秒」という短いテーマの提示で継続可能性を高めつつ、全60回という実に豊富な数のケースによって場数を確保するという非常に優秀な教材に仕上がっています。
前作同様、今までほとんど見つけることができなかった「スピーキングの王道教材」の誕生と言えると思います。