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日本人は人付き合いにコストをかける

2018年9月3日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日(2018年8月19日)の日刊ゲンダイのウェブ版に日本人の「独特の性格」に関する興味深い記事がありましたのでご紹介します。

これは、「まんが アフリカ少年が日本で育った結果」の著者でカメルーンに生まれ、4歳からは兵庫県姫路で育ったタレントの星野ルネさんの体験からくる日本人観です。

「(バイトの面接で)店長とは話が盛り上がったのですが、外国人という理由で断られたんです。『明るくていい人だと思うけれど、お客さんがびっくりしちゃうからゴメンね』と。でも、これは差別とは感じません。欧米に一部残る、白人至上主義のようなものとは違うし、肌の色が違うから、外国人だから見下すという感覚でもないと思うんです。ただ、本能にもとづいて、慣れていないものつまり身近に見たことのない異人種に違和感をもってしまうのではないでしょうか。僕だって、緑色のナメック星人が目の前にいたら、避けてしまうと思います。これは、相手が外国人でも日本人でも同じだと思います。日本人は、人と付き合うのに気を使ったり、思いやったりする気持ちが強い。つまり、人付き合いにコストをかけるんです。だから話しかけるのにちゅうちょする人が多いんだと思います。外国では、もっと気軽に言いたいことを言って、人付き合いにコストをかけないため、フランクに人に話しかけることができる。どちらがいいという話ではないですが、日本人は一度話しかけたら、とても親切にしますよね」

「分かってくれましたか!この気持ち」と手をたたきたい気分になりました。

そうなんです。

日本人は「冷たい」から自分から気軽に話しかけないのではなく、一度小さな関係を持ったら全力でその人との関係構築を継続しようとする自分の「やさしい」性格を分かっているから、自分から気軽に話しかけないのです。

一度声をかけ、小さな関係を結んだらそのことに「責任」が生じるという認識を持つのが日本人、この「責任」のことをルネさんは、「日本人は人付き合いにコストをかける」と表現したのだと思います。

私も、米国での生活を通じて、日本人である自分自身とアメリカ人の違いを認識する機会をたくさん持ち、この「日本人は冷たい」論に対して、なんとも言えない違和感を持ってきましたが、その微妙な違和感の原因を表現する言葉を今まで見つけることができていませんでした。

それが、この「日本人は人付き合いにコストをかける」という表現だったのだと今はっきりと分かりました。

私の中では、「夕刊フジ」と並んで、ちょっと一歩引いて読むべき記事が多い日刊紙だと思っていた日刊ゲンダイでしたが、この記事を見てその見方が大きく変わりました。

 

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