日本人と英語

英語は「説明的」な言語

2021年11月21日 CATEGORY - 日本人と英語

以前にご紹介した「伝わる英語表現法」からテーマをいただいて書いていますが、第二回目のテーマは「英語の性質(その1)」です。

本書では、英語における重要な性質として以下の三つをあげています。

①英語は「説明的」な言語である。

②英語は「具体的」な言語である。

③英語は「構造的」な言語である。

今回は(その1)として、「説明的」について取り上げたいと思います。

これについてはまさに前回の「日本人が「しなやか英語」を苦手とする理由」の内容がその説明になります。

つまりは、英語は日本語のように「漢語(熟語)に概念を押し込むこと」をせず、かつての日本語(大和言葉)のような自然体で「しなやか」な言語であるということです。

以下、この英語の「説明的」な部分について詳しく見ていきたいと思います。

【実験】以下の日本語を()の中の単語を使用せずに英語にしなさい。

① 現状(current situation)

② 学歴(academic background)

③ 貢献(contribution)

④ 前提(premise)

そして、解答はこんな感じです。

① 現状:what’s happening now

② 学歴:where you went to school

③ 貢献:to do much to help

④ 前提:to begin with ~ , to start by~ もしくは to be based on ~

このように英語では、まずは熟語に概念を押し込むことをせず(やろうと思えばできるけど)、できるかぎり「しなやか」な言葉で「説明」しようとします。

しかし日本語では、前回の記事で見たように、真っ先に「漢語(熟語)に概念を押し込むこと」を習慣にしてしまっているので、多くの日本人が、身の回りのこともほとんど英語が全然できない時から、現状(current situation)だの前提(premise)といった「ごつごつ」の英語を突然口に出すことで、聞いているアメリカ人を驚かしてしまうのです。

私は、アメリカ留学時代、このような恥ずかしい思いを何度もし、その経験を繰り返すたびに、「ごつごつ」した日本語を「しなやかな」な日本語に言い換えるという方法に磨きをかけようと努力しました。

実は、その経験が日本実用外国語研究所(JIPFL)が運営する英語でのコミュニケーション力を直接的に測定するSEACTテストの問題開発に大きな影響を与えました。

それが、Q5の「概念説明問題」です。

「概念説明能力とは、言語によって抽象化された『概念』を自ら分解し、論理的につながるように再構成して表現することができる力を言う。従って、これも、演繹法的構成能力と捉えることができる。」

本書におけるこの指摘を受け、自分自身の経験に即したこのテストが抑えるべきところを抑えているという評価をいただいたような気がしてとてもうれしく思いました。

 

◆この記事をチェックした方はこれらの記事もチェックしています◆