一流の本質
2017年11月12日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
「話はその道の一流から聞け」とはよく言われることですが、その道の一流一人から聞くのと、20人から聞くのとでは、その話から抽出されるエッセンスの純度は全く変わってくると思います。
ミシュランガイドの星をとった「飲食業」の一流シェフ20人の仕事論に関するインタビューをまとめた書籍「一流の本質」を読みました。
本書を読んで、20人の一流の話から抽出されるエッセンスは何かと言われれば、私は目標設定の明確化、その達成のための情熱の長期間にわたる維持、そしてそれらが大切だということに気が付かせてくれる「師匠」との出会いの三つだと確信しました。
「人間は、目標もなく努力することは不可能です。そして、その目標は具体的であればあるほどいい。」
「しかし、大きな目標を持つだけでは、日々に流されてしまいがちなので、大きな目標と小さな目標を併せ持つことがなりたい自分になるための近道。」
「そして、それを見つけたら、そのことに全精力を傾け続けられる情熱を持つべき。」
「いくら高いレベルだとしても、誰かが作ったものをそのままコピーするだけではだめで、今世の中にないけど、必要とされる(喜ばれる)ものを作り出すクリエイティビティが本質」
本書には、これらのまさに「すぐに自分のノートに書き写さなければいられない」ような珠玉の言葉が、次から次へと飛び出してくる、そんなスピード感とお得感がずっと続いていきます。
そして、ほぼすべての一流に共通して言えることは、彼らがこれらのことに初めから気付いているような「天才」ではないということ。
必ず、人生の中で早い遅いはあれど、これらのことを体現している「師匠」に出会うことで、その重要性に気付かされているということです。
昨今では、「飲食業」における丁稚制度を否定する向きがあります。
もちろん、批判されるような非合理的な要素があることは確かだと思います。しかし、このようなエッセンスを授けてくれる出会いを作る仕組みであったこともまた事実だと思います。
であるならば、今後この制度に代わる制度を模索するのであれば、その制度の中にこのようなエッセンスを授けてくれる出会いを作る仕組みを入れ込むことを最優先で考えていく必要はあると思います。