世界への架け橋
2019年1月14日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
日本の国際化に大きく貢献された巨星がまた一つ落ちてしまいました。
兼高かおるさん(90歳)です。
私は今でも何の制約もなく仕事を選べるとしたらどんな仕事をしたいか、と聞かれたら、「TBSの日立世界ふしぎ発見」のミステリーハンターだと答えます。
まだ行ったことのない場所に行き、その場所の人と交流し、そこにしかない文化に触れること、人間には誰しも好奇心があると思いますが、その本能に近い欲求を満たすことそのものを仕事にできるからです。
この番組は、30年以上続く長寿番組ですが、この長寿番組が始まるずっと前、1959年からやはり30年以上続いた「兼高かおる世界の旅」という番組があり、世界紀行番組の元祖とよばれますが、この番組を自ら企画、出演、制作したのが兼高かおるさんです。
番組終了が1990年ですので、私が小学校6年生の時まで続いたのですが、特に番組冒頭の飛行機が飛び立つ映像が、私の記憶にはっきりと残っています。
当時、海外どころか、飛行機にも乗ったことがない私は、世界中を飛び回り、アメリカの大統領だろうが誰だろうが直撃インタビューしてしまうとともに、そこでの体験を私たちに伝えることを一人でやってのけてしまう大胆なこの女性に対して、なんとも言えない憧れを持ちました。
その憧れが冒頭の飛行機が飛び立つ映像によって凝縮されていたように思います。まさに、彼女は島国日本を世界へつなぐ架け橋であったと言えます。
そういった意味で、私が今の仕事を始めるにあたっての、少なくとも間接的なきっかけとなる人が逝ってしまい、本当に残念です。
心よりお悔やみ申し上げます。