
これは「第三の道」なのか?
2025年11月8日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。
先日(2025年9月21日)に、「アメリカのスノビズムについて」という記事の中でアメリカの上層社会にはびこる問題について取り上げた際に、
「私は、このスノビズム的、民主党的(これが正しい表現かは分かりませんが)、異常なまでの能力至上主義(弱肉強食)的な価値観があまりにも大きくなりすぎたがゆえに、SNSによって民主主義のカウンター攻撃を受けることになってしまったのではないかと、この著者の指摘を受けて思ったのです。(中略)何事も中庸を心がけることの大切さを思い知らされた気がします。」
という感想とともに、現在のトランプ政権の誕生、そしてアメリカの分断の原因について考えました。
ところがです。
2025年11月4日にニューヨーク市長選挙において、民主党の候補者であり州議会議員でもあるゾーラン・マムダニ氏がニューヨーク市長選挙で民主党の予備選挙でマムダニ氏に敗れ無所属で出馬したアンドルー・クオモ氏と共和党候補で自警団創始者のカーティス・スリワ氏を破ったとの驚きのニュースが飛び込んできました。
このニュースが驚きとともに受け止められたのは、イーロン・マスク氏など多くの億万長者が彼に対抗するために多額の資金をつぎ込んだにもかかわらず(予備選を含め連敗)、年収100万ドル以上の富裕層への2%課税、無料バス、無料保育、家賃凍結などを公約とする「超社会主義」的な公約を掲げた選挙運動を行った34歳の若者が得票数103万票で勝利を収めたからです。
このことは、先日私が民主党のスノビズム的な価値観に嫌気がさした多くの人々がSNSの力をもってひっくり返したことで誕生したのがトランプ政権であったものが、今度はその「専制的」「独裁的」でしかも「反知性的」なトランプ政権に嫌気がさした若者を中心とする人々によって、ひっくり返されてしまったと捉えられるかと思います。
ここで浮かんだのが、「これは『第三の道』なのか?」という疑問です。
このことの意味を知りたいと思いウェブ上を探したところロイターの記事が見つかりましたので、以下重要な部分を要約引用します。
「マムダニ陣営のメディア戦略責任者を務めたモリス・カッツ氏はマムダニ氏が『われわれが信じるもの(年収100万ドル以上の富裕層への2%課税、無料バス、無料保育、家賃凍結など)』を反映させた大胆なメッセージを作り上げたことが重要だったと振り返り、まだ多くの票を獲得できる余地があると強調。『これまでの政治の枠に縛られる必要などない。われわれが可能だとみなす政治を大胆に思い描けば、それを実際に築くことができる』と意気込んだ。マムダニ氏の左派的なメッセージはニューヨーク市民に熱気を吹き込み、昨年の大統領選で投票しなかった多くの有権者が投票所に足を運んだ。結果、投票者総数が200万人超と、1969年以来の高水準を記録した。投票率を急激に押し上げた原動力は若者や新規転入者、賃貸住宅利用者らだった。彼らの大半は、米国の都市で恐らく最も跳ね上がっているニューヨークの生活費を下げるというマムダニ氏の提案に心を動かされた。とはいえ、マムダニ氏が約束を実行できなければ党勢は後退しかねない。実際問題、マムダニ氏が課税強化を提案している富裕層や企業がニューヨークから逃げ出してしまえば、財源をなくして政策遂行ができなくなり、有権者に幻滅を与えてしまう事態があり得る。また、マムダニ氏の当選により、ニューヨーク市はトランプ氏からの強力な反発に見舞われる恐れもある。既にトランプ氏は同市向け連邦予算の削減をちらつかせている。」
つまり、トランプのような「極右」にしてもマムダニのような「極左」にしても、それが実現可能かどうかに関わらず、人々に分かりやすく極端な主張でなければ、お互いがお互いをひっくり返すことができない世の中になってしまっているのではないかということです。
こうなると、民主主義では「何事も中庸を心がけることの大切さを思い知らされた気がします。」とした私の感想はとても空虚なものに思え、これでは「第三の道」になりえないのではないかと。
この結果を聞いたとき、少し明るい気持ちになったのですが、実はそう単純なことではなさそうです。









