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大人から「希望にあふれる物語」を聞く体験

2026年2月17日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回、「直感と論理をつなぐ思考法」の記事の最後に、「ビジョン思考」を見事に体現した言葉として、サッカー日本代表監督を務めた岡田監督の次の言葉をご紹介しました。

「最近、大人から『希望にあふれる物語』を聞くことがなくなったと思う。でも、僕は信じているんです。夢を語れば無形資産が集まる。無形資産が集まれば有形資産が動くと」

そもそも、冒頭の書籍は、地元の金融機関主催の勉強会で「戦略デザイナー」として活躍されているBIOTOPEの代表の佐宗邦威氏の講演を聞いたことで読むことにしたものなのですが、同じ勉強会が偶然にも会の総会の基調講演に岡田監督をセッティングされたことを知り、この機会を逃すわけにはいかないと思い参加してきました。

岡田監督は、サッカー日本代表が1997年のフランスW杯のアジア予選で初の本選出場を期待されながらも敗退濃厚の窮地に陥ったことで当時の監督が更迭された時、それまで一度も監督経験のなかったのに急遽監督就任を打診されたにもかかわらず、予選を突破し土壇場から日本代表初の本選出場を果たす大逆転(いわゆるジョホールバルの歓喜)を起こした人物として有名です。

現在彼が経営者として辣腕を振るい、「FC今治」という一地方のプロサッカーチームという枠を超えて、スポーツ、教育も含め地域活性化のモデルケースとも評価されている中で、その(まさに「ビジョン思考」そのものだと言える)経営手法が講演のテーマでした。

彼のFC今治への関りは、その運営会社である「株式会社今治.夢スポーツ」に自ら出資しオーナーに就任するという、まさに「主体性」を伴ったものでした。

最初は、地元今治の市民からも所詮腰かけ程度だろうと何ら期待もされていないところからのスタートを余儀なくされながらも、スポンサー探しからチケット売りに至るまで細かく細かく動いて行うという地道な作業を繰り返したと言います。

実際にそれらを見ていた市民もこれは「本気だ」と認識し始め、それが大きなうねりとなり、チームのJ2昇格、それからそれに必要なスタジアムの建設に道筋をつけるに至るストーリを非常に生々しく情熱的に語ってくださいました。

「小さいチームで一から始める」ことによって「日本のサッカーはこういうものだという『一貫したスタイル』を作る」ことをサッカー協会からのトップダウンではなく、地方の一チームで時間をかけて実行することによって、最終的に「日本サッカー全体を変える」ことを実践されておられるのが、サッカーに興味のない私にもひしひしと感じされられる素晴らしい講演でした。

この講演会を最後まで聞いて、冒頭では「偶然にも」と書きましたが、この勉強会の企画の流れが決して偶然ではなく、しっかりとした意図に基づく、「ビジョン思考」への理解を会員である私たちに促す趣旨だったのではないかと思い直しました。

「ビジョン思考」のエッセンスである「まずは自分の思うがままに手を動かす(自分モード)ことから始め、できたものへの批判や評価を受けそれによる修正を絶え間なく繰り返していく(プロトタイピング&フィードバック)という物事を進めていく」ということの事例としてはこれ以上ない素晴らしいものだったと思いました。

まさか、「大人から『希望にあふれる物語』を聞く体験」をその言葉の主である岡田監督から直接聞けるとは思いもよらず、本当に貴重な体験をさせていただくことができました。

 

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