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小さな自分という戦略

2026年2月18日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回「大人から『希望にあふれる物語』を聞く体験」という記事にて、「ビジョン思考」の見事な実例として、元サッカー日本代表監督で現在「FC今治」のオーナーをされている岡田武史氏の取り組みについてご紹介しました。

その中で、あらためて「ビジョン思考」のエッセンスが、「まずは手を動かすことから始め、できたものへの批判や評価を受けそれによる修正を絶え間なく繰り返していく(プロトタイピング&フィードバック)という物事を進めていくこと」であるという理解を確認できたのですが、数年間にわたって積読状態になっていた「成功する人だけが知っている小さな自分という戦略」というタイトルの本の「小さな自分」という部分が、ふと何となくビジョン思考のエッセンスと関連性があるのではないかと感じ、読んでみることにしました。

こんなことは購入当時は全く思いもよらなかったことでしたが、こういう風につながることも読書の醍醐味なんだとつくづく思います。

本書の趣旨はざっくりまとめると以下のようになります。

「まずは自分自身が本当になりたい理想の姿をイメージする。そして、今現在の自分自身をまだ何者でもない小さな存在であると自覚する。その二つのギャップを埋めるために、少しでもそれを縮めることができる行動を常に行う。その際に重要なのは、自らの『潜在意識』の力を味方につけること。そのためには、理想のイメージの精緻さ(他人との比較ではなく、本心からそうなりたい自分のイメージ)と自分自身をゼロの存在として小さく見積もること。そしてその二つの間のギャップを埋めるために必要なあらゆる行動を継続し続ければ、最終的に自己実現につなげることができる。」

このようにまとめてしまうと、どこかの自己啓発セミナーで使い古された宣伝文のようで、何にも響いてこないと思うのですが、私は前回までの「ビジョン思考」のエッセンスの延長線でこの本の内容を捉えることでき、実に自然な形でその二つの内容が合致するのを実感できたのです。

思い出していただきたいのですが、「直感と論理をつなぐ思考法」の記事において、「ビジョン思考」の成功例としてアメリカのケネディ大統領の「ムーンショット」の事例を挙げ、次のように紹介しました。

「1960年代当時、アメリカは宇宙開発でかなりソ連に後れを取っていたのを挽回するために、左脳的「カイゼン思考」では絶対に思いつかない「有人月面着陸」というアイデアを10年以内に実現するという「ビジョン(妄想)」をぶち上げ、その現実とのギャップを把握することで、従来とは全く異なった発想、すなわち世の中に存在するあらゆる資源をことごとく活用という方法をとることにつなげ、実際に実現することに成功しました。」

この二つにおいては、「理想の姿をイメージ」=「有人月面着陸」というアイデアを10年以内に実現するという「ビジョン(妄想)」と「自分自身の存在を小さく見積もること」=「アメリカは宇宙開発でかなりソ連に後れを取っていたことの自覚」のギャップを、「その二つの間のギャップを埋めるために必要なあらゆる行動を継続」=「従来とは全く異なった発想、すなわち世の中に存在するあらゆる資源をことごとく活用という方法をとる」ことで実現することに成功するという流れの一致が見られました。

そして、私が本書の中でもっとも共感できたポイントは、そのギャップを埋めるために重要な行動の継続が、「潜在意識」の力を背景にしていることでした。

というのも、私は今まで「潜在意識」というものの具体的イメージを持ったことがなく、何か抽象的であいまいなものとしか認識していなかったのですが、本書の次の説明でその力の「正体」を知ることができたのです。

「強い欲求は意欲を高め行動を引き起こし継続させてくれます。どうしてもかなえたいことがあるときは居てもたってもいられなくなります。例えばあなたが起業を考えているとします。海外旅行中にある人から3億円の出資話があったらどうするでしょうか。ただし、明日中に会わなければ他の人に出資されてしまいます。この時あなたは旅行をやめて、日本に帰るという行動を起こすはずです。また、例えば大好きな俳優さんに今から富士山を登ってきたら付き合いますと言われたらどうでしょう。すぐに富士山に向かうことでしょう。」

だから、「まずは自分自身が本当になりたい理想の姿をイメージする」こと、すなわち「ビジョン」の精緻化が重要で、それと自身の現状認識の差が大きければ大きいほど、そのギャップを埋めるための行動を継続する可能性は確約されたものになるのだと。

そして、私はこの時気づいてしまいました。

それは、「そのギャップを埋めるための行動を継続する」こと(すなわち習慣)には精神的苦痛が全くと言っていいほど伴わないことにです。

そして、このことがまさに「潜在意識のちから」の正体なんだと。

本当に読書って面白い体験だなと思います。

ほとんど関心を持てずに積読状態だった本が、「潜在意識」の正体を人生で初めて体感的に知るというすさまじい機会を与えてくれるわけですから。

 

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