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「リスク」と「リターン」は対義語ではない?

2025年12月7日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私は英語を飯の種にしていますので、普通の人よりも英単語、特に日本語にカタカナ語として取り入れらている英単語については神経を使って取扱いしようと努力しています。

そのような努力の中で、これはなかなか手ごわいのではと思われるカタカナ語に「risk」があります。

よく私たちは「リスク」と「リターン」という二つの言葉をセットで使うことがあります。そして、その関係をほとんどの方が対義語の関係だと捉えられているのではないかと思うことがありますが、これはちょっとおかしいのではないかと思っています。

そこで、試しにオックスフォード英語辞典で「risk」と「return」を調べてみましたらこのようになっていました。

risk(n): 1. a situaiton involving exposure to danger. 2. the possibility that something unpleasant will happen.

return(n): 3. a profit from an investment

つまり、リスクは、危険にさらされている「状況」であったり、何か良からぬことが起きる「可能性」であるのに対して、リターンは投資から得られる「利得」です。

ですので、前者は、いまだ実現していないけれど何か良からぬことが起きるかもしれない「不確実性」のことを指しているのに対して、後者はすでに実現している「利益」のことを指しているので、全くもって対応関係にないということは明らかです。

そこで、AIさんに対して次のような質問をしてみました。

「リスクとリターンを対義語のように使われることがありますが、リターンは実現している利得であるのに対し、リスクは危険にさらされる可能性に過ぎない点でおかしいのではないですか?」

これに対する回答は以下のようなものでした。

「リスクとリターンが対義語のように使われることに対する疑問はもっともです。ご指摘の通り、リターンが『実現した利得』を指すのに対し、リスクは単なる『危険の可能性』に過ぎないため、定義上は完全に釣り合っているわけではありません。しかし、金融や投資の分野では、これらは特定の文脈において『対』として扱われます。その理由は、リスクが単なる『危険』ではなく、『不確実性』や『変動性』を意味するからです 。その結果、投資の世界では、以下の関係が一般的に成り立ちます。

ハイリスク・ハイリターン: 高いリターン(大きな利益)を期待するには、高いリスク(大きな損失の可能性や振れ幅)を受け入れる必要がある 。

ローリスク・ローリターン:リスクを低く抑えれば、期待できるリターンも小さくなる。 

このように、両者は『トレードオフ(交換条件)の関係』にあるため、対義語のように扱われます 。片方を追求すればもう片方も増大し、片方を抑えればもう片方も減少するという関係性が、結果的に『対』のように機能していると言えます。つまり、ご指摘の『実現利得』と『可能性』という非対称性は正しいものの、金融の世界では両者は『期待値』と『不確実性の度合い』というセットで捉えられており、その関係性から対のように使われている、というのが実情です。」
 
なるほど、リスクとリターンという言葉のセットは、「対義語関係」としてのセットではなく、「トレードオフ関係」としてのセットという文脈で使われているということで、決して間違った使い方ではないということが分かりました。
 
実際に、英語においても、
 
Risk and return are related because generally, the more risk you take with an investment, the higher the potential return.」
 
というように、対で使われていますので、この日本語における「リスクとリターン」のリスクというカタカナ語が英語の本来の意味とは別の意味を切り取っているということでもなさそうです。
 
 

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