なんで英語、勉強すんの? #277
2022年7月13日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 なんで英語、勉強すんの?
【著者】 鳥飼 玖美子
【出版社】 岩波書店
【価格】 ¥1,450 + 税
【購入】 こちら
小学校の4年、中学の3年、高校の3年、そして大学の4年の実に14年にわたって、日本人の約半数が「外国語(英語)」という正規の教科に取り組まなければなければならない時代になってしまいました。
その様な時代にしてはならないと、著者をはじめとする多くの心ある英語学者の「小学校英語反対論」をこのブログでは取り上げてきました。
著者の反対論の最大のポイントは、日本語での「学習言語力」が身についた中学生から英語を始めたとしても「英語嫌い」となる学生がいるのですから、それが身についていない小学生の段階で英語に触れさせるとなれば、圧倒的に多数の「英語嫌い」の生徒を作り出してしまうリスクにあります。
しかし、冒頭の通り、日本での英語教育は小学校3年生からということが完全に制度化されてから既に3年目となり、反対論を展開することの意味は薄れてしまっています。
ならば、そのようなリスクに直面せざるを得ない子どもたちが「英語を学ぶ」意味を理解し、その10年ないし14年という時間をできる限り意味のあるものにしてほしいということでしょう。
私の知る限り、著者が英語と向き合いはじめた子供たちの「なんで英語、勉強すんの?」に初めて直接的に答えた書籍だと思います。
ランゲッジ・ヴィレッジの本棚に収納する前に、少し遅いかもしれませんが、中学一年になった私自身の子供たちに読ませるようにします。