異端のすすめ
2020年5月8日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
新型コロナウィルスの猛威に全世界がさらされる中で、様々な人がメディアにおいて発言されていますが、「専門家会議」の公式な発表・発言は別として、発言の信頼性が際立つ人と言えば、この人ではないかと思います。
橋下徹元大阪市長です。
そんな折、彼の新しい書籍「異端のすすめ」を読みました。
まず初めに、本書を読んで最も印象的だった部分を以下に引用します。
「仕事の大きさなんていうものは大したことじゃない。それよりもはるかに重要なのは『自分にしかない価値』を持つことです。つまり、『自分にしかできないこと』なのか『誰にでもできること』なのか。たとえ大きな仕事をしていても誰にもできることだったら、それは自分の価値が上がることではないと言うことです。」
現在のコロナの猛威の中で、なぜ多くの政治家の言葉が私たちに響かないのか、同時にどうして、橋下元大阪市長の言葉は賛否両論はあるにしても、少なくとも私には響くのか。
それを考えた時の答えが、この引用文にあるような気がしました。
なぜ選挙の投票率が低いのか、なぜ立候補者の言っていることが私たちに響かないのか、その理由は、政治を目指す人たちの多くに、「自分にしかない価値」がなく、ただ大きい(と本人も有権者も思っている)仕事である政治家になりたいだけのように見えてしまうからではないかと思います。
彼らの言葉には、「自分にしかない価値」を訴える力がなく、「誰にでもできること」しか期待ができないように見えてしまうのです。
その「誰にでもできること」とは、すなわち政治家になろうとしている今もなった後も、「自分の立場」がいかに守られるかという尺度によって決定される行動です。
それは、昨今では「忖度」などと呼ばれたりもします。
少なくとも、著者が政治家だった時は、彼に対する好き嫌いは別にして、それらの姿勢とは無縁だということを多くの有権者は感じていたはずです。
その意味では、「自分にしかない価値」は、どうしても「異端である」ことからしか生まれないと考えるべきかも知れません。
今回ほど、選挙の時に自らが選ぶ政治家の資質をもっとしっかりと見極めるべきだったと後悔している人の数が多いことはなかったのではないでしょうか。
私たちはこの後悔の感情を絶対に忘れるべきではありません。
これから選挙の時には、できる限り有権者の中に「異端さ」を見つける癖をつけたいと思います。