日本人と英語

「ノリオタイム」のススメ

2019年2月3日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにて紹介した「英語の多動力」よりテーマをいただいて書いていますが、第二回目の今回は「分からない時に分かったふりをしてしまう」習慣についてです。

普通に考えて、「分からない時に分からないということ」は当たり前のことですが、不思議なことに日本人が英語を話すという場面では、これが当たり前ではなくなります。

このような日本人の習慣をきっぱり捨てることで結果を出した方として、本書では元グーグル本社副社長兼日本法人社長 村上憲郎氏のエピソードを紹介しています。

「私はグーグルでは、ネイティブスピーカーではないことを前面に出していました。ネイティブスピーカー同士で話が白熱するとディスカッションをしていても、誰が賛成で誰が反対なのか、訳が分からなくなります。そこで、私が『タイム!』と叫ぶわけです。これがのちに『ノリオタイム』と呼ばれるのですが、一旦誰が賛成で誰が反対なのかを手をあげてもらって整理するんです。で、大体の正反の形成を見て、次のトピックに進んでもらいます。もうノリオタイムになると、みんな苦笑いですけど、私が入る会議はそうなるというのを認めさせないといけないんです。多くの日本人は会議を止めることや、分からないということがすごく恥ずかしいことだと考えます。でも、日本以外の国では、そんなこと思う人はいません。そして何よりも、分からないことがあるのに、聞かないという姿勢を心底嫌がります。」

この姿勢を貫き通して、最後にはその行為が「ノリオタイム」というように固有名詞化するまでに至らしめた、村上さんは日本人の英語の使い手として本当に素晴らしいと思いました。

私も、日本人の多くがやってしまう「分からない時に分かったふりをしてしまう」習慣については感覚的に非常によく分かります。私もアメリカ留学時代にこれでもかってくらいにやってしまいましたから。

結果的に何一ついいことなんてない、100%悪い状況にしかならないことが分かっているのに、なぜか日本人はこれをやってしまいがちです。

でも、ある程度の期間英語圏で生活していると、少しずつ改善されます。なぜなら、そうしないことによるマイナスな状況が否応なく襲ってくるからです。

英語圏である程度深い人間関係を構築する中では、「分かったふり」をして後でそれがばれると、その恥ずかしさは何倍にもなる経験をせざるを得ないのです。

そのもっと恥ずかしい記憶が、「分かったふり」をしようとする自分自身にストップをかけるようになります。

それでも、また英語から離れる時間が長くなった状況でたまに英語を話す場面では、その記憶によるストップが利きにくくなるものです。

ですが、グーグル本社の副社長をやられた村上氏ですら堂々と「ノリオタイム」してしまっていたわけですから、自分自身の恥ずかしい記憶とともに、このエピソードを思い出せば、そのストップの効きはよくなるような気がします。