語源の前にやるべきこと
2018年11月11日 CATEGORY - 日本人と英語
以前に書籍紹介ブログにて「英単語ピーナッツほどおいしいものはない」をご紹介しましたが、本書は実は銅メダルコース、銀メダルコース、そして金メダルコースの三つのシリーズとなっています。
今回より三回にわたって、各コースよりテーマをいただいて書こうと思います。
まず第一回目は銅メダルコースから。
本書の前にご紹介した「英単語の語源図鑑」と本書「英単語ピーナッツ」の二つは、とかくひたすら頑張って覚えるしかないと考えられている「英単語学習」に対して、効果的、効率的な方法がないかということで提案した① 語源と ② コロケーション(連語)という二つことを意識して記憶する方法に関するお勧め書籍です。
これらの威力というものを私は十分に理解をしていますし、だからこそご紹介しているわけですが、しかし、基本スタンスは「とにかくひたすら頑張って覚える」という姿勢がまずあって、その上で補助的にこれらを活用すべきものだと思っています。
この私の「基本スタンス」を真正面からサポートしてくれるコラムが本書の中にありましたので、以下にその部分を引用します。
「『絶対語源だ!これが一番だ!これ以外にない』と言われると『どうですかね、本当に英単語を最初から語源で覚えたの?ひょっとしたら5千語ぐらい、シコシコ地道に覚えてから語源に目覚めたんじゃないですか?』と意地悪な質問をしたくなる。もしそうだとしたらズルいよね。その5千語が問題なんだから。」
そして、続けて著者は別の方の本から次のような引用をされています。
「英語学習者たる以上、とにかく基本になる2000語を完全に覚えよう。これは理屈抜きである。語彙力の核ともなるべき既習語の再確認と潜在性語彙力の強化拡充という目的において、語源を意識することが最も科学的かつ能率的学習法であると信じるのである。(一部加筆修正)」
後半で言われている「語彙力の核ともなるべき既習語」というのが、前半の「基本になる2000語」に相当すると考えられますが、まずはこの部分には、理屈もへったくれもなく、根性で覚えるということです。
それができて初めて、それらをより強烈に頭に刻み込むこと(既習語の再確認)、そしてそれらを土台としてどんどん語彙を増やしていく(潜在性語彙力の強化拡充)ために、「語源」や「コロケーション」という理屈を最大限に活用するべきだという順序を厳しく正面から教えてくれています。
この順序の重要性を分かっていただきたいがために、私は主宰する「中学三年分の英文法を5泊6日で血肉にする講座」における「超基礎単語」の記憶については、次のようなある意味受講者の皆さんを突き放すような発言をしています。
「文法については、皆さんの上達に関する責任はすべて私が負いますが、単語については基本的にすべて学習者さんの責任においてやっていただくしかありません。」
そのことを真剣にやっていただいた上で、その後に行うべき「語源」や「コロケーション」という効果的な方法についても併せてご紹介しています。
このことは特に強くお伝えしたいことです。