日本人と英語

「4時に大阪に行く」問題について

2019年6月10日 CATEGORY - 日本人と英語

皆さん、こんにちは。

タイトルの意味お分かりになりますか?

普通日本人は、この文章を目にしたら、「I will go to Osaka at 4:00.」と訳そうとするのが一般的だと思います。

しかし、実際にそのように訳してしまったら、大問題に発展してしまう可能性があるというのが、今回のお題の意味です。

この問題についての指摘が、先日(2019年6月6日)の日経電子版の連載記事にありました。

この連載記事とは、日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セイン氏が「日本人が聞き手として勘違いしやすい英語表現」を週一回のペースで紹介する「ビジネス英語・今週の一場面」です。

「問題はI need to go to Osaka at 4:00.という英語を、「日本語の感覚」で解釈したことによります。この発言を聞いた人は、心の中で次のように思うはずです。『go to Osaka at 4:00は「4時に大阪に行く」ってことでしょう? 3時に東京駅にいた人が4時に大阪駅に着くなんて、いくら新幹線に乗っても無理! 東京から大阪まで少なくとも2時間半はかかるんだから!』しかし実は、go to Osaka at 4:00は「4時に大阪に向かって出発する」ことを意味しています。多くの日本人は英語のgoを「行く」という訳語で覚えていて、目的地に焦点を当てているようですが、英語圏の人々にとっては、むしろ起点に関心が向いています。そのため、今いる場所を「去る」「出発する」の意味合いが強いのが、このgoという動詞なのです。」

英語はこのgoや takeなどの基本動詞を駆使するだけで、十分通じさせることができるということはよく言われることですが、これらの基本動詞に関しては、このような言語がもつ「背景のお約束」も併せて理解し、活用しないと大変なことになると思います。

私も、アメリカ留学時にこの基本動詞の便利さと恐ろしさを同時に認識したことを今でもはっきりと覚えています。

 

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