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コミュニケーション力を高めるためには

2014年6月22日 CATEGORY - 代表ブログ

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皆さん、こんにちは。

前回のブログで言語と思考について考え、コミュニケーションについてもう少し詳しく学んでみたいと思い、何かいい本がないかと探していましたところ、ちょうどよさそうな本を見つけました。

私の書籍紹介ブログにて何度かご紹介させていただいたこともあります明治大学の齋藤孝教授が書かれたそのものずばり「コミュニケーション力」です。

この本で改めてコミュニケーションについて考えさせられました。その中で、特に以下の三つの項目が印象に残りましたので今回、ご紹介させていただきます。

①コミュニケーション力とは「意味情報」と「感情」の両方を伝達する力

②文脈力を意識したコミュニケーション

③要約力と再生力

 

まずは①コミュニケーション力とは「意味情報」と「感情」の両方を伝達する力 について。

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上記写真のように、コミュニケーションには、横軸に感情、縦軸に意味(情報)をとって合計4つの象限にその性質上分かれるとするものです。

人間のコミュニケーションはコンピューターのそれと異なりこの二つの要素を合わせて伝達しなければ何かしらのトラブルが生じる可能性が高まります。以下、各象限見ていきましょう。

Dゾーン。これは意味情報も感情もやり取りができていない状況です。例えば戦争状態はこれにあたります。お互いの意思を聞きあい、相互に調整するという努力を放棄した状態です。

Bゾーン。意味情報は伝わっているが、感情が伝わっていないという状況です。例えば、ビジネスにおいてもコンビニでの買い物などでは、このレベルでもほとんど問題なくコミュニケーションが完結するかもしれませんが、家を建てることなどの場合には言葉の裏にある「感情」までも伝達しあわなければ、深刻な事態に陥る可能性は高くなるといえます。

Cゾーン。こちらは、恋人同士や家族の間でのコミュニケーションの状況があたります。会話自体どうでもいい、意味のないと思えるようなものでも、十分に盛り上がることができます。これは感情だけがやり取りされている状態といっていいと思います。また、仕事においても、オフィシャルな会議の後の「飲みにケーション」もこれにあたります。

そして、Aゾーン。やはり、最良のコミュニケーションの状況はこの「意味情報」と「感情」の両方が伝わっている状態です。コミュニケーション力が意味情報を的確につかみ、感情を理解しあう力と定義されるゆえんです。

続いて、②文脈力を意識したコミュニケーションについて。

文脈力とは広義には文脈をつかまえる力のこと。文章と文章に脈絡をもたせ、文章のまとまり全体が「意味の織物」のようになっている状態を作る力です。

つまり、文脈力がなく文章に飛躍があるとすれば、それはわざとやっているか、能力のがないかのいずれかということになります。

ただ、ここでは会話を含めたコミュニケーション全体のことについて意味していますので、文脈力があるかないかをはっきりさせる基準としては会話で迷子になったときにしっかりと戻ることができるかどうかということも含んでいます。ですから、「なぜ今この話をしているのか」という問いに対してさかのぼって答えることができる場合、文脈力があるといえます。

そして、著者はこの文脈力こそがコミュニケーションの中心的能力だと言っています。

最後に、③要約力と再生力について。

要約力については説明は不要だと思いますが、相手の要点を捉えて、的確に把握する能力です。これができれば、相手は話をきちんと聞いてくれたのだと感じ、コミュニケーションはスムーズに進みます。

そして、再生力。これについては少し説明が必要だと思います。要約力によって要点を捉えたうえで、相手の話をきちんと再生できる力です。相手の言葉を適度にセレクトし、再構成するためには、単に話を聞くために使用するエネルギーとは比較にならないほどのエネルギーが必要となります。

まさに、コミュニケーションの究極の形がこの「再生」ではないかと思うのです。なぜなら、私が「頭がいいな~この人」(ここでいうところのコミュニケーション力が高いこと)としみじみ思うときはたいていその人がこちらの込み入った話を見事に「再生」してくれたときだからです。
 

また、私にとってはこのブログを書くことが、この要約力と再生力を高めるものすごく良いトレーニングになっているような気がします。特に、書籍紹介に関するブログ記事においてそれが顕著です。

そして、この要約力と再生力についてはコミュニケーション力だけではなくもうひとつ大きなメリットがあります。

以前に私は物忘れがひどいという 記事 を書きましたが、本を読んでもちょっと時間がたつと中身をほとんど記憶していないことが多くありました。本だけではなく、映画についても興味を持って観て本当に楽しんだものでも時間がたつとその結末がどうだったかすらすっかり忘れ、同じ映画も2回目なのに新鮮に楽しめてしまったりすることもしばしばでした。

しかし、このブログを書く作業によって、「要約」、「再生」を日課のようにおこなうことで、記憶の定着の向上が見られる気がするのです。

そんなこともあって、著者は②の文脈力をコミュニケーションの中心的能力と言っていますが、私はこの二つの能力はよりレベルが高くまた重要性も高い能力だと感じています。

ですから、皆さんもコミュニケーション力と記憶力を高めたいと思われるのでしたら、ブログもしくは日記を書くことオススメします。

 

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