幸せになるためには
2014年11月12日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
「人間の幸せってなんでしょう?」というような根本的な質問はよくあります。そして、その質問への回答もさまざまな人によってなされるわけですが、なかなか「これだ」というように腑に落ちないものです。
この「才能を磨く」という本は、今まで読んだ本の中では一番、この質問への回答として腑に落ちるものでした。
ずばり、本書では幸せとは、その人が「エレメントにある」状態にあることをいうといいます。
エレメントとは、「自分の才能と情熱が出会う場所」だそうです。と言われても、、、という反応が当然だと思いますが、著者の次の言葉でもう少し具体的にイメージできるようになると思います。
「人はエレメントにあるとき、時間の感覚が変化する。大好きなことをしていたら、1時間が5分に感じられ、逆に嫌いなことをしていたら、5分が1時間に感じられてしまう。」
日本にも、この考えに似た考えをする方がいらっしゃいます。稲和塾の稲盛和夫氏です。
稲盛氏は、自らの企業家人生における経験をもとに、後に続く企業家へ企業家として人間の道を示す取り組みをされていますが、その中で有名な「人生の仕事の結果の計算式」というものがあります。
「人生の仕事の結果=考え方×能力×情熱」
この計算式を始めて知らされたときも非常に腹にストンと落ちる感覚を覚えた記憶があります。
そもそも、自分自身を「エレメントにある」状態にするためには、自分の才能と情熱、すなわち好きなこと、没頭できることが何なのか自覚認識する必要があります。
そのためには自覚認識する「機会」をとらえなければなりません。「自分の才能と情熱が出会う」機会を人生においていかに享受することができるか。この機会の享受をコントロールする方法をこの本ではさまざまな事例を交えて説明しています。
ここで、先ほどの稲盛氏の計算式に戻りますが、これは単純な掛け算ですから、それぞれの項の大きさが固定されてしまっていたらやはり生まれつきの問題であって、どうこうすることのできないとあきらめざるを得ません。
もしかしたら、才能についてはそうなのかもしれません。
しかし、情熱はこつこつ積み上げていくことが可能です。そして、そのこつこつ積み上げることによって、仮に才能が他人と比べて小さく固定されていても、情熱の積み上げによって大きな成果を上げることができることはアリとキリギリスやウサギと亀の話からも明らかです。
そして、なにより、情熱はそのこつこつ積み上げるプロセス自体を楽しみに変えてくれます。究極的には次の言葉が印象的でした。
「誰もが自分のエレメントを通して必ずしも経済的に豊かになれるわけではないが、それでも心と日々を豊かにする権利は与えられているのだ。」
このことに気づいて、エレメントに自分自身を置くことができたなら、その人の人生はすでに成功である言えると思います。そして、それによる経済的成功は明らかに単なる「おまけ」でしかないはずです。
その証拠に、お金持ちで自殺する人はいても、エレメントに自分を置きながら自殺した貧乏な人というのは聞いたことがありません。
すなわち、金銭的成功は一時的な「幸せ」しかもたらさず、持続的な「幸せ」は「エレメントにある」ことでしか得られないということのようです。
皆さん、エレメント探し、してみましょう!