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普通の国へ

2008年1月12日 CATEGORY - 代表ブログ

5.1 JP

皆さん、こんにちは。

昨日、以前にもお話した、地元金融機関主催の中国セミナーの講義最終回がありました。

最後の講義の内容は中国税制の改定についてです。

今まで日本を含めた外国企業が中国に進出した場合の法人税率は、国内企業に対する33%という税率に比べ優遇されており、15%~24%という状態でした。

これは、中国に外資を引き込もうとする政策であり、実際にこれに対して魅力を感じ、多くの日本企業が中国進出を決めたようでした。

その効果もあって中国は多くの外資を獲得し、その勢いも借りて非常に高い経済成長を達成し今もなお、継続しています。

日本企業が中国進出をする動機は優遇税制だけではありません。

もちろん豊富で安価な労働力を確保しやすいという理由もありました。これらはどちらも「コストの安さ」ということを念頭に置いた決定です。

しかしながら、中国はいつまでも発展途上国でおさまっているはずもありません。

眠れる獅子は目を覚ましたのです。

中国は今回の税制改正で国内企業と外国企業の適応税率を原則25%と統一したのです。

日本の税率に比べればまだ安いですが、国内企業と税率を同じにしたということに大きな意味があると思います。

これは、「中国は普通の経済立国になる。」という宣言のようにも聞こえます。

それから、中国の国内経済が発展するのに比例して安い安いとおもっていた労働力がじりじりと上がってきているということもあります。

安さだけでいえばもはや東南アジアの国々のほうが安いところも多くなってきています。

日本は中国に対する考え方を改めるべきです。

すなわち中国を「工場」としてでなく「お客様」「市場」として捉えるのです。

韓国のサムソン電子が中国で圧倒的なシェアを誇り、その時価総額が日本のそうそうたるメーカーのそれを追い越すというところまできてしまったことを見れば、杞憂といってはいられないはずです。

それも、ここ数年でです。生き馬の目を抜く世界市場と言えるとおもいます。

10年後のアジアをどうやっても予想はできない、その地図を描く能力はもはや中国にしかないのかもしれません。

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