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歯は磨いてはいけない

2018年7月20日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

世の中本質を捉えて生きていくのは難しいとつくづく思います。

英語教育の専門家として「小学校英語」導入はどう考えてもすべきではないといくら訴えても、世の中のほとんどの親御さんは、「小学校英語」導入を諸手を挙げて歓迎してしまいます。

そのようなことは何も英語業界だけではなく、他の業界でも当てはまるのだとある本を読んで思い知りました。

その業界とは「歯科」業界で、その本とは「歯は磨いてはいけない」という京都の開業歯科医師である森昭氏の著書です。

昨今では、日本の口内衛生意識の高まりによって、朝晩はもちろんのこと、昼食後職場でも「歯磨き」を敢行する人は増えてきました。

ですが、本書ではそれが「いけない」ことだと指摘しているのです。

一般的に、「歯を磨く」という誰もが「よいこと」だと考えることに対して「いけない」というわけですから、英語業界における「小学校英語」導入反対以上に、疑問を抱かれることは間違いありません。

私も「どうせセンセーショナルなタイトルで本を買わせようとしているのだろう」と思いながら読み始めたのですが、少なくともこの本を読み終わった今、自分の考え方は完全に改まっています。

本書の論旨をまとめると以下のようになります。

「歯の大敵はプラーク(歯垢)という細菌の塊であり、それが最も多くみられるのは歯と歯の間であるため、普通の歯ブラシではきれいに取り除くことはできない。従って、歯ブラシを中心とするのではなく、デンタルフロスを中心として歯ブラシを補助的に使用するべき。しかも、食後すぐに歯磨きをするということはむしろ歯を痛めてしまうことになる。なぜなら、糖質摂取後の口の中は酸性となり歯の表面のカルシウムやリンが溶け出し、柔らかくなる。そこに研磨剤が含まれた歯磨き粉と歯ブラシでゴシゴシ磨いたら、歯が大いにダメージを受けてしまう。しかも、唾液が実は最も優秀な殺菌作用のある天然の歯磨き粉であるため、本来なら食後はこの唾液による殺菌作用を促進させるべき。そのため、すぐに上記の歯磨きをすることは、この貴重な唾液をすべて洗い流してしまうことと一緒である。」

何ということでしょう。

このように説明されると、あれだけ「常識」から外れていると思っていた「歯は磨いてはいけない」ということが、実はことの本質であるということを認めざるを得ない人が格段に増加するのではないでしょうか。

私もそのうちの一人でありますが、最も説得的だったエピソードは以下のようなものでした。

「もしも周りに口臭のきつい方がいたら是非試してほしいことがあります。勇気を出して食事直後のその方の口臭をかいでみてほしいのです。普段口臭のきつい方でも食事の直後はほとんど消えているはずです。それほど食事直後の唾液の消臭能力はすごいのです。」

これを確かめたわけではありませんが、経験上なんとなく分かります。

そして、最も口臭がきついなと感じるのは、唾液の分泌が最も抑えられている就寝の後、すなわち起き抜けの時だということもそれを裏付けているように思えます。

改めて、本質を捉えることと、それを専門家として世の中に訴えることの重要性を認識した次第です。