現実を視よ
2012年9月27日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
今日は、書籍の紹介をします。
ユニクロを展開するファーストりテーリング社長 柳井正氏の「現実を視よ」です。
そのタイトルのとおり、なんだか本を読んでいる間ずっと柳井社長に叱られているような気がする直球な内容になっています。
まず冒頭で柳井社長は、
「経営者である私が、政治的なことにコメントをすることは、自分のビジネスにとってはマイナスにしかならないことは十分わかっている。だから、今まで沈黙を守ってきた。しかし、もはや一刻の猶予もないと感じたため、本音を書く」
と言うような内容のことをおっしゃっています。
そんなこともあって、内容は本音も本音、誰にも遠慮することのない、しがらみの全くない立場から「現実」を語られているなという感じを強く受けるものとなっていました。
いろいろと危機感を新たにさせられたのですが、そんな中で一番「そうだ」と思ったことが、
「学校の教師の給料を2倍にして優秀な人材を集めよ」
という部分でした。
柳井社長は厳しい経営者ですから、物事全てに「経営感覚」を持たれている印象です。
ですから、投資効果や乗数効果といったような考えがすべての提案の中に見え隠れしています。
その方が提案するこの「学校の教師の給料を2倍にして優秀な人材を集めよ」
私も、今の日本にとって起死回生とも言える方法はこれしかないのではないかと思っています。
官僚の皆さんがどれだけ優秀かはよくわかりませんが、もし、彼らが優秀であると仮定するならば、小学校と中学校の先生はすべて官僚と同じ国家公務員一種試験に合格したエリートのみとするぐらいの優秀さを求めても足りないぐらいかも?とも思ってしまいます。
資源のない日本における唯一の資源である『人材』を作り出す為の教育。
今のところ、日本にとっては最も投資効率のいい、そして唯一つの突破口ではないかと思います。
それくらいに今の日本、ヤバイかも・・・と思わされる一冊でした。