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金融派生商品(デリバティブ)とは何か

2022年1月20日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回ご紹介した「経済成長とは何か」は結論的には私の考えを変えるには至りませんでしたが、非常に参考になる内容が豊富でした。

その中から「デリバティブ取引」をテーマとして選び書いてみたいと思います。

辞書的な定義として「デリバティブ取引」とは「通貨、金利、債券、株式などの原資産と呼ばれる金融商品から派生した取引で、原資産の価格に依存して理論価格が決定される金融派生商品の取引」とされています。

英単語の「delivertive」とはそのものズバリ「派生したもの」であり、「derive」という「引き出す」「抽出する」という動詞からそれこそ派生した言葉です。

デリバティブ取引には、先物取引、オプション取引(将来売買する「権利」を売買する取引)、スワップ取引(将来にわたって発生する利息を「交換」する取引)などがあり、このような金融商品の存在自体は私も知っていましたが、なぜこんなものが存在するのかについて腹落ちするようなすっきりとした理解をしないで今まで来てしまいました。

リーマンショックが記憶に新しいですが、歴史上何度も大きな金融危機が訪れるたびに、「デリバティブ取引」はその存在が問題視されつつも今も存在し続けているわけですから、現代社会にはなくてはならないものであるはずなのに、今までその理解をおざなりにしてきてしまったことを反省しつつ、以下に本書の説明を共有したいと思います。

「金融商品には損失のリスクがあり、それをなるべく低くしたい投資家がいれば、逆に高いリスクでも許容して、ハイリターンを求める投資家もいます。そこで、金融商品のリスクを低下させたり、リスクを覚悟して高い収益性を追求したりする手法が編み出されたのですが、それがデリバティブ取引です。デリバティブ取引は投資家の様々な要望に応えるため、多様に考案・形成され、リスクヘッジや高効率な資産運用等の手段として幅広く活用されているというわけです。」

この説明でその存在意義については非常によく分かりました。

しかし、それはリスクを極力低くしたい投資家とハイリスクハイリターンを求める投資家とのバランスがとれている限りにおいて成立する取引であり、そのバランスを常に取り続けることが非常に難しいことだとは容易に想像できます。

人間の欲望は市場の状況の影響を受け、本来的にリスクを極力低くしたい投資家がハイリスクをとってでもハイリターンを求めるようにもなるし、その逆も市場の勢いによっては当然ありうるわけで、そのことは今までの金融危機が証明しています。

ただ、人間はどれだけ痛い目を見たとしても、その欲望は市場の勢いが増せば再び何度でも勢いに乗ってしまうものでもあることをまた同時に証明しているとも言えます。

 

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