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最高の戦略教科書「孫子」

2025年11月16日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

ビジネスはよく戦争に例えられます。

「戦略」や「ロジスティックス(兵站)」などの用語においてももともと軍事用語だったものがビジネス用語として大いに活用されています。

また、「用語」よりも一段上の「考え方」においてもいにしえの偉人の言葉を引用してビジネスの要諦を語ったりされます。

その中でもおそらくもっとも有名なのが、孫子の「敵を知り、己れを知れば、百戦あやうからず」という言葉だと思う(実際私もだいぶ前のブログの中で使っていました)のですが、実際にその文献に直接触れたり、その著者である孫子という人がどういった人物だったのかを深く掘り下げたことはなかったことに気づきました。

そのことに気づいたとたん、なんだかすごく恥ずかしい気持ちになってしまい、すぐさまアマゾンでポチったのが「最高の戦略教科書 孫子」でした。

届いたのは400ページ近くある分厚い本で、読み始めるのにかなり勇気がいりましたが、その内容は現代の状況に適用しながら解説してくれていたので非常に分かりやすく、意外にもスラスラと読み進めることができました。

以下、本書よりそもそも「孫子」という言葉の定義、および「孫子の兵法書」の要諦についてザックリとですがまとめてみたいと思います。

まずは、著者について。

実は、「孫子」という言葉には以下のような複数の意味が含まれていることが分かりました。

一つ目は紀元前500年ごろの斉国の軍事思想家である孫武その人、二つ目は紀元前340年ごろの斉国の将軍で孫武の子孫ともいわれる孫臏その人、三つめは孫武が記した兵法書のこと、四つ目は孫臏が記した兵法書のことです。

本書では、「孫子」という言葉を「孫武が記した兵法書(現行の孫子)」の意味で用いています。

続いて、「孫子(孫武が記した兵法書)」の要諦について。

孫子の兵法が「戦略」という考え方を扱った最も古い書物(ただ孫子の中では戦略という表記は存在しません)であると言われますが、孫子の解説を読んでいくと、「戦略」とは「戦いをできるだけ避けて目的を達成すること(戦わずして勝つこと)」だと捉えられます。

(このことをもって「戦略」とはその字のごとく「戦いを略することだ」と解説されることが多いですが、それは実は正しくなく、戦略の「略」は「はかりごと」という意味で用いられているようです。しかも、すでに述べたように孫子は「戦略」という言葉をその中で使っていません。)

とはいえ、いくら「戦わずして勝つこと」が要諦だとしても、相手次第では戦争は避けることができないので、どうしても戦わなければならない場合に、孫子は戦いに際して働く四つの「力」を想定しています。

以下にその四つの力を、本書の特徴でもある「現代の状況に適用しながらの解説」として、プロ野球チームを例とした解説を併せてご紹介します。

1.「相手の不意を衝く」「裏をかく」と言った情報や認識・判断ベースの力

「予想外の先発」とか「ダブルスチールで攪乱」といった意表を突く戦法が得意な知将がいるような場合

2.地の利や疲労、空腹などの環境・肉体ベースの力

ちょっと特殊なホーム球場の作りを活かして、地元で勝ち星を荒稼ぎするような場合

3.勢いや士気に代表される感情・精神力ベースの力

選手をやる気にさせたり日本シリーズなどの短期決戦で勢いに乗せるのがうまい監督を擁するような場合

4.兵員や物量の数や強さ、組織化の度合いに代表される物量・管理ベースの力

親会社の資金力を頼って一流選手をそろえ、うまくマネジメントして勝とうというような場合

このように、2000年以上も前の古典が現代の事象に対してあまりにも有益な知見を提供してくれるのを目の当たりにしたことで、どれだけ科学技術が発展しようとも、人間の本性というものはそう簡単に変化(進化)するものではないことを認識させられました。

 

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