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窓ぎわのトットちゃん

2025年10月21日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

以前に日本人と英語ブログにてご紹介した「日本人が見習うべき英語:黒柳徹子編」の中で、

「そもそも、これは彼女の自叙伝「窓際のトットちゃん」でも有名な話ですが、幼少期は「問題児」とされたため、尋常小学校を1年生の時に退学させられ、リトミック教育を日本で初めて実践的に取り入れた学校として知られるトモヱ学園の1年に転校、香蘭女学校、東洋音楽専門学校(現東京音楽大学)声楽科卒業後、テレビ放送の開始を翌月に控えた1953年1月にNHK放送劇団の一員となり、テレビ女優の第一号としてデビュー、そこからのテレビ業界での活躍は誰もが知るところです。」

と書きましたが、私自身はこの「窓際のトットちゃん」を読んだ記憶がない(本の存在自体はしっかり記憶しているのでもしかしたら中学生時代に読んだことを忘れているのかもしれない)ので、改めて中古本を購入して読んでみることにしました。

本書は、著者の黒柳徹子さんが小学校一年生の時点で、あまりに自分自身の感じるがまま行動してしまい、周りに合わせて自分を抑えることができないことを理由に「退学」されられてしまったことで、母親がそのような徹子さん(トットちゃん)を受け入れてくれる学校はないものかと藁をもつかむ気持ちで探し、そのままの彼女を歓迎してくれた「トモエ学園」でのできごとを徹子さんご自身が「自伝的」に書き記したものです。

「トモエ学園」とは、ヨーロッパに留学し、心身の諸感覚機能および芸術的想像力や創造力を高め、精神と身体の調和を目指し、人間形成に資することを狙いとした音楽教育法であるリトミックを開発したエミール・ジャック=ダルクローズに学んだ小林宗作が日本で初めてリトミックを取り入れた学校として設立した幼稚園・小学校。

校庭には、樹々を多く配置し、教室は使われなくなった電車を利用。座席は指定のものはなく常に自由で授業は決まった時間割があるわけではなく個々に興味のあるものから始めるため、教室内では本を読んでいる子、絵を描いている子、そして理科の実験をしている子がいるといった具合です。

同時に、子供たちにはコミュニケーションの大切さも教え、パブリックスピーチを重視し、決してクラスとして混乱することがなかったと言います。

例えば昼食の時間にしても、必ず「海のものと山(陸)のもの」をお弁当に入れて持たせるというルールを設け、毎日小林校長が一人一人の席を回ってどれが海でどれが山かを発見させるなど、あらゆることからの知的好奇心を刺激したようで、一般の学校教育にありがちな先生の話や説明を「ボンヤリ聞く」という時間は皆無だったと。

(以前にこのブログでご紹介した「モンテッソーリ教育」に近いものです。)

このように、毎日の生活の中でいつの間にか心身の諸感覚機能および芸術的想像力や創造力が高められていくこの教育が「本物」だったということは、小学校一年生の途中で「退学」させられてしまったトットちゃんが、トモエ学園入学当日からちゃんと机に座って勉強するようになったことからも、そして最終的にトットちゃんが「黒柳徹子」としてその才能を爆発させたことからも明らかです。

ちなみに、学年の名前の「トモエ」は、白と黒からできている紋所(もんどころ)の一種の「二つの巴」で子どもたちの心身両面の発達と調和を願う小林宗作校長の命名です。

彼はとにかく子供たちの生まれつき持っている素質を、どう周りの大人たちが損なわないで大きくしてやれるか、ということをいつも考えていて、

「世に恐るべきものは、目あれど美を知らず、耳あれども楽を聴かず、心あれども真を解せず、感激せざれば、もえもせず、、、、の類である」

が口癖だったそうです。

しかしながら、このような教育には優秀な「人材」とその人材の「忍耐」が絶対的に必要となるため大量生産はとてもできるものではないということが本書を読み進めるほどに強く感じられ、このような教育を「なんちゃって」ではなく「本物」として実施し続けるには教育する側の「覚悟」が何よりも重要なのだということを思い知らされました。

 

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