企業が求める英語力 #170
2017年12月5日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 企業が求める英語力
【著者】 小池生夫 他
【出版社】 朝日出版社
【価格】 ¥2,000 + 税
【購入】 こちら
企業が求める英語力がどのようなものであるのかということに基づいて学校教育が何を提供すべきなのかが決まるという流れ自体は間違っていないと思います。
しかし、その「企業」とはいったい誰なのか?ということについてはきっちり考えるべきかと思います。
当然にして聞く人によってその答えは違ってくるでしょうが、おそらく現状「企業」とされているのは、企業の経営陣、もしくは人事部の幹部など、一部の「声が大きい方々」ということだと思います。
その声だけによって、学校教育が何を提供すべきが決められるというのはいささか問題が大きいと率直に感じています。
本当は、「企業で英語が実際に必要となっている様々な人たち」の声によってなされるべきです。
そして、このような人たちは、もちろんその必要とされる程度もまちまちで、それぞれの事情も異なるでしょう。
ですから、本来であれば「それらの人たちに聞いて回って、総合的に判断する」という作業があってはじめて「企業が求める英語力」の輪郭が分かるはずです。
本書は、7000名を超える膨大なインタビューの結果によってその輪郭をなんとか導き出そうとしたものです。
それによって描かれた輪郭はかなり核心に迫ったものだと思いました。
文責:代表 秋山昌広