英語だけの外国語教育は失敗する #180
2018年4月6日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【著者】 鳥飼玖美子 大津由紀雄 江利川春雄 斎藤兆史
【出版社】 ひつじ書房
【価格】 ¥1200 + 税
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現在の日本では、あきらかにグローバル化=英語化ということになっています。
本来のグローバル化がまさに英語圏の考え方による「統合化」なのでそれはある意味では正しいことかもしれません。
しかし、EUではそもそも、グローバル化を推進しておらず、国際化(Internationalism)を推進しています。
そのため、その圏内で使用されている言語はすべて対等で、それらは相互に影響しあい、「新たなコミュニケーション能力」の創出につながるという考え方が基本にあります。
この考え方を「複言語主義」と言います。
本書は、鳥飼・大津・江利川・斎藤という私が「英語教育の番人」として尊敬するいつものメンバーが、この「複言語主義」の重要性を説き、日本における英語一辺倒主義へ警鐘を鳴らすものです。
これを読むと日本が進むべきは、アメリカ中心のグローバル化よりもEUが掲げる国際化の方ではないかと思えてきます。
文責:代表 秋山昌広