言語を生み出す本能(上・下)#205
2019年1月30日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【著者】 スティーブン・ピンカー
【出版社】 NHKブックス
【価格】 ¥1,280 + 税
【購入】 こちら
これは英語の本ではなく、言語学の本です。
ですから、本来の書籍紹介ブログの目的である英語学習に資する本の紹介というところからは外れてしまいますが、英語を言語のうちの一つとしてとらえた時に、その存在自体について考えることは決して無駄ではないと思い、ここに紹介することとしました。
一言で言って、非常に「面白い」本です。
もちろん単純に面白おかしいという意味ではありません。
上下巻あわせて600ページを超える大作ですし、使用されている言い回しなども、翻訳本ということもありますが、決してやさしいものではありません。
ですが、次から次へと非常に興味深いテーマを深堀していくという意味で、知的にエキサイティングな体験ができます。
少しだけ内容に触れますと、このブログでも何度か紹介しているチョムスキーの「普遍文法」という考え方を基礎として、人間にとって言語を操る能力は「本能」として備わっているということを多くの「証拠」を提示しながら証明していくといったものになっています。
実際に、読んでいくうちに不思議なほどどんどんはまっていく感覚があるので、やはり著者やチョムスキーが言うように、人間にとって言語は本能に属するものなのかもしれません。
文責:代表 秋山昌広