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NEWSWEEK 2009年8月5日号 #220

2019年7月10日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

【書籍名】 NEWSWEEK 2009年8/5号

【出版社】 阪急コミュニケーションズ

【価格】  ¥429 + 税

【購入】   こちら

#208の「プレジデント 2017年4/17号」では、アメリカのトランプ大統領やソフトバンクの孫社長を例として、

「英語で結果を出すためには、決して新たに難しい単語や文法(ここでは語彙の意味か?)を覚える必要なのではない。すでに習ったことのある中学英語をビジネスで『使える』英語に変換する実践的な方法論が必要なのだ。」

という考え方をご紹介し、私自身日本人がノンネイティブ英語話者として仕事として英語を使用していくというスタンスで言えば、これがすべてで全く構わない、というかむしろこのスタンスから外れてはいけないとお伝えしました。

これは、英語を私たち日本人が大人になってから習得する上での「方程式」ですので、絶対に外してはいけないものであることは間違いありません。

ただ、アメリカのオバマ前大統領やアップルの創業者である故スティーブジョブズ氏のような「別格」のコミュニケーションを目にしてしまうと、「オバマのように話したい」という贅沢な願望を持ってしまうことについて、私自身を含めだれも否定することはできないのも事実でしょう。

しかしながら、本誌を読んでみると、言語の使用という観点からすると、実は前出のトランプ大統領やソフトバンクの孫社長のスタイルとほとんど変わらないということに気づかされ、大いに驚かされました。

そのスタイルとは、聴衆に理解されやすいシンプルな話のつながりや方向性を示す表現を意識するということです。

例示をするなら「For example」、要点をまとめるなら「My point is」、理由を述べるなら「I say this because」、比較するなら「In contrast」、結論を言うなら「Consequently」という具合です。

つまり、スピーチの高尚さの源は、高尚な単語を組み合わせことではなく、あくまでも「伝わりやすさ」を追求することにあるということのようです。

では、まったく異なるスタイルに見えるオバマ氏とトランプ大統領の違いは何かと言えば、それは「聴衆は誰なのか」「どのような形で伝えたいのか」という視点だけだということになります。

オバマ大統領は、「人種のるつぼであるアメリカにおける様々なバックブランドを持った人々」に対して、「お互いが理解しあうべきだ」ということを伝えるための視点を重要視しています。

一方で、トランプ大統領が重要視するのは、「かつての強いアメリカを作ってきたと自負しながらいつの間にか経済的にみじめな状況に追いやられてしまったと感じている多くの白人を中心とする人々」に対して、「きれいごとではなく、今一度かつてのアメリカを取り戻すべきだ」ということを伝える視点です。

どちらも伝えるべきことをシンプルに伝える姿勢では一致していますが、その視点の違いから生じる様々な言語外要素によってこれほどまでの違いが見えてくるのだということに驚かされますが、実際に二人ともアメリカという国のかじ取りをする立場を自分自身の「言葉」によって獲得しているわけですから、確かにその通りだと思わざるを得ません。

ですから、「オバマのように話したい」との願望を持たれた方には、本誌に書かれた次の言葉を信じて、日本人としての英語習得の「方程式」に基づいた学習順序の遵守は徹底しつつ、その「エッセンス」のようなものに触れていただければと思います。

「素晴らしい楽曲も下手な演奏では輝かないように、原稿がどんなにすばらしくても一本調子の棒読みでは聞き手はあっという間に関心を失う。簡単な表現と雄弁な語り口は完全に両立する。」

 

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