日本人と英語

英語学習の王道

2015年4月19日 CATEGORY - 日本人と英語

王道

 

 

 

 

 

 

以前、書籍紹介ブログにて紹介した「誰がこの国の英語をダメにしたのか」という本の中で、著者が英語学習の本質についてこれ以上ないくらいにズバリ言い当ててらっしゃったのでそのことについて今回は書きます。

まず、その該当部分をそのまま抜き出します。

「結局、英語学習を整理すると次の四つの段階に分けることができる。

(一)知識の蓄積(単語・熟語・決まり文句・カギとなる英文など)←丸暗記

(二)分類・分析による体系化(文法)←論理性

(三)訳出による母語再認識←思考力

(四)英作文による英語の再確認←認識力

この流れを一通りおさめれば、会話力は丸暗記の方法を活用して(部品)、この四つのプロセスを血肉と化し、慣れの状態へと持っていけばよいのである。」

まさにど真ん中、ずばりです。

というのも私もこの流れで、「中学三年文の英文法を血肉にする講座」とランゲッジ・ヴィレッジの「国内留学」を設計しています。

具体的には、(一)知識の蓄積は大前提として最低限持っているものと仮定しています。逆にこれは教えるという類のものではありません。まさに、学習者側の丸暗記の努力です。

その上に、体系的な文法の知識を提供するのが「中学三年文の英文法を血肉にする講座」です。これが、(二)分類・分析による体系化(文法)にあたります。

しかし、この講座の目的はこれだけではありません。最も重要な部分は、この提供された文法項目に該当する範囲で自分の言いたい「日本語文」を作ることです。日本人の思考の基礎は日本語でなされるのですから、自分の言いたいことは当然「日本語」で浮かんでくるのは当たり前だからです。

その言いたいことをその講座の回までで習ったすべての文法項目を利用して作るのです。正確に言えば、文法項目に言いたいことを併せる作業です。このステップが、(三)の訳出とは逆方向からのアプローチですが、母語再認識にあたると思います。

そして、その日本語を英語に直す最後のステップが(四)英作文による英語の再確認ということになります。

中学三年文の英文法を血肉にする講座」においてこのような四つのステップをクリアした後、ランゲッジ・ヴィレッジの国内留学において、英語のみの生活を一定期間おくることでその知識を「使い倒す」ことが、すなわち「この四つのプロセスを血肉と化し、慣れの状態へと持っていく」ことになるというわけです。

著者がこのような形で、英語学習の本質をきちんと整理してくれたのは非常にありがたいと思いました。既に日本語という母国語を有してしまっている我々日本人が英語を外国語として学ぶこととはどういうことか、その本質とはこういう唯一絶対のプロセスに集約されるものだということを再確認できたからです。

もう一つ、このことに関連して世の中でもっともらしく言われる『アメリカの赤ちゃんは別に文法など学ばずに英語が話せるではないか。だから文法は不要なのだ』という言葉に対しての著者の反論を挙げます。

「そういう人たちは、アメリカの子供たちが三歳なり五歳になるまでの間、どれだけの量の英語に間断なく接しているかを全く無視している。アメリカの子供たちにとって英語は母語だが、我々日本人にとっては外国語である。母語と外国語の習得プロセスを同列に議論することなどありえないことは言うまでもない。日本語を母語とし、日本語を手がかりとして英語を理解するしかない日本人にとって、文法は実に力強い味方であり、学習の手間を大幅に少なくしてくれる武器である。(一部加筆修正)」

そして、最後は著者の次の言葉で締めくくりたいと思います。

「私のやり方が古臭いと批判する人もいよう。しかしその人たちにいいたい。本質的なものはつねに新しいのである。」