日本人と英語

sheepやfishに複数形がない理由

2021年10月15日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにてご紹介した「英語の思考法」からテーマをいただいて書いていますが、第二回目のテーマは「単複同形名詞」についてです。

単複同形名詞として有名なのに、「family」「sheep」「fish」「deer」があります。

これらの名詞は単数の時も複数の時も同じ形で複数の「s」を必要としません。

このことは意外に上級者になってもしっくりこないことではあります。

例えば、

「family」はMy family is from Canada.という「家族」という意味合いで使う場合と、I was born in England. My family are still there. というように「家族のメンバー」として使う場合があり、それぞれ単複両方とも「family」を使います。

また、「sheep」「fish」「deer」などは「family」とは異なり、一つの意味しかとりませんが単複両方とも同じ形で複数の「s」を用いません。

本書では、これらについても実は「英語の思考法」の根底にある「個」の重視の姿勢に大きく関係していると指摘しています。

以下に該当部分を引用します。

「眠れない時に『羊が一匹、羊が二匹、、、』と数えるという(英語圏で)昔ながらの眠りに入りやすくする方法がある。one little sheep ,two little sheep,,,,と数える。なぜ羊なのかと言えば、sheepの音がsleepに似ているからというのが定説だ。だが、sheepは単数形・複数形の区別がないほど『個』として認められていない、つまり数えても退屈で眠くなるくらい一匹一匹の個性がない、ということとも無縁ではない(と個人的に思う)。これが犬だったらそうはいかない。イギリスもアメリカも犬好きが多いので、one little dogs, two little dogs,,,と数えていたら、かわいくて昂奮して目が覚めてしまうだろう。もちろん、羊飼いや牧羊に携わる人たちにとっては感覚が異なっているだろう。ひょっとすると、一匹一匹の羊が可愛く、複数の羊なら複数形で言い表したかもしれない。これが言葉の面白いところで、ある言葉を使うモチベーションがあったとしても、慣習があればその通り慣習に負けてしまって、それを受け入れて使うのがふつうである。」

なるほど、「個(性)」を認めない、関心がないから、それらを数える興味がないというのがその理由か、、、うん?

ちょっと待ってください。

では「family」はどうなのでしょう。その名詞が「家族」を指していようが「家族のメンバー」を指していようが、どちらにしてもむしろ興味がありすぎると思うのですが。

それについての指摘は本書にはなかったのですが、こちらについての自分なりの仮説を提示したいと思います。

それは、まさに「興味がありすぎる」ことが理由で、「family」というグループのその構成員も、Iという自分自身と区別のできない「うち」なる存在だから、Iと同様単数しか存在させていないのではという仮説です。

欧米の「個人主義」に反する実に「日本的発想」でまとめてしまいましたが、あくまでも相対的な理解に基づいた仮説であるとお断りしておきます。

 

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