かぐや姫の真実?
2017年4月12日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
先週末、私が所属する青年団体の韓国の姉妹組織との姉妹締結30周年記念事業として富士市にある「かぐや姫ミュージアム」に韓国のメンバーをお連れして交流をしました。
「かぐや姫」の伝説は竹取物語という日本最古の物語としても全国的にも有名で、最近ではauのコマーシャルでもおなじみかと思います。
実は、静岡県富士市は、その舞台として有力な土地なのです。
皆さんも当然ご存知のこととは思いますが、物語の内容は以下のようになります。展示の影絵とともにご紹介します。
昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんがある日、竹の中でかわいい女の子の赤ちゃんを見つけ、おばあさんと一緒に大切に育てました。
その子は、三か月という短い時間で、ものすごく美しい女性に成長し、その美しさは日本中で有名になり、多くの人々を驚かせました。
その噂は、遂に京の帝(みかど)の耳にも入り、実際に帝はかぐや姫を見てその美しさに驚き、すぐに求婚します。しかし、かぐや姫は、「実は私は月の住人であり、もうすぐ月からお迎えが来るのでどうしても帝と一緒になることはできません。」と拒否します。かぐや姫を諦めきれない帝は、何としてもその迎えを追い払おうとしますが、かなわず、かぐや姫は月へと帰っていってしまうというお話。
でしたよね?
しかし、富士市に伝わる物語は、実は最後がちょっと違っているのです。(恥ずかしながら、私も今回の見学で初めて知りました。)
帝がかぐや姫に求婚するところまでは一緒ですが、それにかぐや姫が答える内容が次のようなものでした。
「実は私は富士山の女神であり、もうすぐ富士山に帰らなければならないので、帝と一緒になることはできません。」
しかし、諦められない帝は、「それならば私も一緒に富士山に参ろう。そして一緒になろう。」と迫り、遂に富士山で一緒になりました。めでたしめでたし。
え~?という感じでした。
ちょっとというか、かなり強引で俗っぽいですよね。
富士山にどうしても結び付けたいとする地域の意図も感じますし、天皇の求婚が断られることによって、天皇を中心とする中央集権体制が揺らぐことを回避したいという当時の政治的な意図もあってのことでしょうか。
しかし、天皇が駆け落ちして京を離れ、富士山に住んでしまうというのは、逆にいかがなものかとも、、、
富士山の神様は、富士山本宮浅間大社の主祭神である木花之佐久夜毘売命(コノハナノサクヤヒメ)という女神であるので、二つの物語が後世にて混同してしまったということもあるのかもしれません。
そもそも、日本の神様はその俗っぽさ、人間ぽさこそが、その魅力ともいえるので、それはそれでいいかもしれません(笑)
地元の伝承なので、大切にしたいとは思いますが、私個人的には、どちらがロマンティックかと言えば、やはり一般的な「月の住人」説の方がいいような気がします。
そんな意外な発見をしてしまって、韓国のメンバーに楽しんでもらうつもりが、自分が一番楽しんでしまったのでした。