コミュニケーション能力とは
2012年6月24日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
私の仕事のテーマは「使える英語を確実に身に着けさせること」です。
ということは、その『使える英語』というものがどういうものであるかという明確なイメージと理解をもっていなければ、このテーマは達成できません。
ですから、私自身の中では、それがもちろん明確化されているし、理解もしていることに大きな自信を持っています。
それが、日本実用外国語研究所を立ち上げて、SEACTテストなるものを広めようとすることにもつながっています。
しかし、それをすべての人にわかりやすく説明することができているか?というと自分の理解ほどはどうか?と思います。
今回の「超」実践英語 富士山メソッドという本を書いたのもそれを説明するためですが、本一冊という長い説明の機会をいただいたからできた(と思っている)わけであって、私は常に、短い言葉で定義できないかを追及し続けています。
そんな中で、読売新聞のおなじみのコーナー『教育ルネッサンス』において、いい定義を提示されているのを見つけました。
立教大学の先生でNHKでもよくお出になる鳥飼先生の「コミュニケーション能力とは?」の質問への答えです。
「まずは、語彙や発音、文法を含めた言語の知識(文法的能力)、話し方の社会的ルールを知って使える能力(社会言語的能力)、話を流れの中で適切に理解する能力(談話能力)、そして聞き取れなかったときなどに対応する能力(方略的能力)が必要」
私は、「方略的能力」という言葉を初めて聞いたので、調べてみました。
「(学習)方略とは、認知心理学の影響を受けて用いられるようになった言葉で、学習者が外界から刺激や情報を取捨選択して取り入れ、分類・変換をしたり、記憶したり、判断したりして自分の知識の体系の中に組み入れていき、学習者自身が学習効果を高めるために意図的に工夫を凝らすこと。」
まさにこれだ!と思いました。
ランゲッジ・ヴィレッジは、鳥飼先生のおっしゃるこの定義の中の、前半「学習者が外界から刺激や情報を取捨選択して取り入れ、分類・変換をしたり、記憶したり、判断したりして自分の知識の体系の中に組み入れる」部分を典型的な日本人はある程度有していると仮定しています。
その上で、後半の部分を環境として提供する場所だといえます。
その中で、私がいつも言っている
「せっかくLVにきたのなら、受身の態度ではもったいないですよ。自ら講師を使い倒してください。」
は、まさにこの学習方略能力を高めて、私たちの提供する価値をすべて吸収していってくださいよ。ということに他ならないということです。
学者さんは私たちのような実務家にない、すばらしい概念整理力を持ってらっしゃるなと失礼ながら、改めて感心させられました。