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億男~お金と幸せの関係~

2017年12月24日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

少し前になりますが、小説家で映画プロデューサーでもある川村元気さんのお話を聞く機会がありました。

川村さんは、「電車男」「億男」などのベストセラー小説を書き、これまたご自身の「電車男」や新海誠監督の「君の名は」などの映画をプロデュースするなどの鬼才ですが、なんと1979年の生まれで私と同年齢にしてこれら数々の大きな仕事を成し遂げています。

そのお話は非常に面白く、彼の仕事とともに人間性に非常に興味を持ちました。

そこで、さっそく彼の「億男」を読んでみました。

これは、小さいながらも幸せな家庭を持つ男が、突如弟の借金を肩代わりすることになり、幸せだった家庭をその借金のために失いかけた時、三億円の宝くじに当選し、そのお金を巡る騒動の中で「お金と幸せ」の関係の理解をしていくという物語です。

宝くじの当選のように、突如大金が転がり込んでくると多くの人間が、そのお金が入ってくる前よりも不幸になるという話はよく聞きます。

突然に、近親な親戚だけでなく今まで知らなかったような遠い親戚や昔の友達からお金を無心されたり、ありとあらゆるお金に関わるビジネスの話を持ちかけられたりして、そのお金が目減りするだけでなく、反対に莫大な借金を抱えてしまうというようなことが多くのケースで起こるようです。

本書では、次のようなお金にまつわる金言をいくつも紹介しながら物語を展開させて、多くの人間がそのような状況になってしまう原因を明らかにしています。

「うまくお金を使うことはそれを稼ぐのと同じくらい難しい。」

「富は海水に似ている。それを飲めば飲むほど喉が渇いていく。」

「お金のルールは万人にとって平等である。だからこそ、そのルールを知った本当のお金持ちは一度富を失っても取り戻すことができる。」

「店を必要以上に大きくしないで商売を続けること、それは虚栄心や欲望を統制すること。それが『富ある幸せな生活』を続ける最良の選択である。」

「『死ぬこと』『恋すること』『お金』の三つは、人間の意志ではコントロールすることができない。だが、三つのうち『お金』だけは他の二つと異なっている。それは、他の二つは人間が誕生した時からそこにあったものだが、『お金』だけは人間が自ら作り出したものという点においてだ。」

これら「お金」の本性に関する言葉を紡ぎ合わせていくと、『お金』は確かに取り扱いが難しいものではあるけれども、所詮は人間が作り出したものであり、ルールが存在するため、しっかりとその本性を理解すれば、破滅することなく「お金と幸せ」の関係を導き出すことができることを本書は教えてくれています。

その本性とは、お金は人の信用を形に変えたもの、すなわちお金は人間そのものであるということ。つまり、人間は人間を信じることで「お金と幸せ」のバランスを保つことができるということです。

本書には直接的には書かれていませんでしたが、私はこのことを次のようにとらえました。

人間は、自分にとって関係の深い人から順番に信じることが「幸せ」につながるということ。そして、突然に大きなお金が入ってくると多く人間は、その順番を見失ってしまいがちになるということ。

先ほどの話で言えば、自分に身近な家族よりも、言葉巧みに近づいてくる他人を優先してしまう。それは、魅力的な異性かもしれないし、高級自動車のセールスマンかも知れません。

しかし、あらかじめ「お金」の本性を「信用」だと認識していれば、その信用残高の高さ、すなわち身近な人間から順番に大切にするということを、お金の存在に関わらず実践することができます。

そうすれば、お金によってその幸せをより大きなものにすることができます。

こんなことを私と同じ年生まれの著者がここまで具体的なイメージをもって物語にしていることに驚きました。

非常におススメの一冊です。