初志貫徹の人
2017年12月8日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
皆さんは、子供のころの夢を覚えていますか?
私は、なんといっても「昆虫学者」になりたかった。
小学生時分には、すべての興味は「昆虫」に集中していたといっても過言ではありません。もし、「昆虫」を仕事にできるのだったら、どれだけ幸せかと思っていました。
そのあたりの話は、過去の記事に詳しく書きました。
そんな私も、中学に上がったころから、だんだんとその興味は薄れていきました。何がきっかけかと言われるとよく分からないのですが、昆虫に対する興味は明らかにそして急激に薄れていきました。
薄れていったからと言っても、あのころ「昆虫」に注がれていたほどの興味を別の対象に得たわけではありません。まあ、「外国語」がそうかと言われれば、そうかもしれませんが、それでもあの頃の「昆虫」に注いでいた興味と同じとは言えないのが正直なところです。
仕事にしているのに、とんでもないと叱られるかもしれませんが、でももし、あれと同じくらいの興味が持てたなら、おそらく日本の英語教育は私によって今とは比べ物にならないスピードで変えられているはずです。(笑)
個人差はあるかもしれませんが、おしなべて子供のころの興味というのは、すごいものだと思います。
そのすごさを最後まで貫き通せる人が、いわゆる「偉人」として歴史に名を残すことになるのだと思います。
大変前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するのは、このことを実現したシュリーマンというドイツ人「考古学者」の書かれた「古代への情熱」という本です。
「考古学者」と書きましたが、肩書を生活のための仕事とするのなら、これは「事業家」とすべきです。
彼は、大人になっても子供のころの「興味」の勢いをそのまま維持し、事業でその資金を貯め、15か国語もの言語を習得するという努力を、純粋に「趣味」として楽しむために行った人です。
実は、高校の世界史の授業でこの人とその著書「古代への情熱」の存在については知りましたが、大人になり、仕事を持つようになってから本書を実際に読んでみたからこそ、そのすごさを理解できたような気がします。
また同時に、どうしようもないうらやましさがこみ上げて来るのを感じました。
子供に「なんのために勉強(仕事)するの?」と聞かれたら本書を読むように勧めるべきです。
文体を見ると、「作家」としてはどうなのかな?とは思ってしまいましたが、そんな野暮な評価などしている場合ではない程のすごさを感じることができます。