子どもが育つ魔法の言葉
2019年5月19日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
このブログの記事でも何度かお伝えしたこともありますので、ご存知の方も多いかもしれませんが、私はもうすぐ10歳になる三つ子の父親でもあるので、子どもの教育、特に心の教育については非常に強い興味を持っています。
折に触れて、関連書籍を読むようにしているのですが、今回「子どもが育つ魔法の言葉」というアメリカの作家であり家庭教育学者でもあったドロシー・ロー・ノルト女史の書かれた本を読みました。
ドロシー・ロー・ノルト女史は、2005年今上天皇が、ご自身の45歳の誕生日会見の時に次のように彼女と彼女の詩を紹介されたことで日本でも注目された方です。
「愛子の養育方針ですが,愛子にはどのような立場になるにせよ、一人の人間として立派に育ってほしいと願っております。3歳という年齢は今後の成長過程でも大切な時期に差し掛かってきていると思います。愛子の名前のとおり,人を愛し,そして人からも愛される人間に育ってほしいと思います。それには,私たちが愛情を込めて育ててあげることが大切です。つい最近ある詩に出会いました。それは,ドロシー・ロー・ノルトというアメリカの家庭教育学者の作った「子ども」という詩で,スウェーデンの中学校の社会科の教科書に収録されております。
『批判ばかりされた子どもは非難することをおぼえる
殴られて大きくなった子どもは力にたよることをおぼえる
笑いものにされた子どもはものを言わずにいることをおぼえる
皮肉にさらされた子どもは鈍い良心の もちぬしとなる
しかし,激励をうけた子どもは自信をおぼえる
寛容にであった 子どもは忍耐をおぼえる
賞賛をうけた 子どもは評価することをおぼえる
フェアプレーを経験した 子どもは公正をおぼえる
友情を知る子どもは親切をおぼえる
安心を経験した子どもは信頼をおぼえる
可愛がられ 抱きしめられた子どもは世界中の愛情を 感じとることをおぼえる』」
この誌は、そして本書のいいたいことは、すなわち「子は親の鏡」であるということです。
親は子どもにこうなってほしいと望むのであれば、子どもにそのように伝えるのではなく、まずは自分がそのような生き方をするべきだということです。
もっと分かりやすく卑近なことで言うならば、
本好きの子どもに育てたいのなら、「本を読みなさい」という代わりに、自分が嬉しそうに本を読んでいる姿を見せればいい。
勉強をよくする子どもに育てたいのなら、「勉強しなさい」という代わりに、自分が嬉々として机についている姿を見せればいい。
上記の詩からも、本書からも、「子育て」は「自分育て」なのだということをこれでもかというくらいに教わった気がします。
自分が変われないのに、子どもには自分が思うような子どもに変わるように言うことの愚かさをまじまじと教えられました。
あなたは、今の自分自身の現状は、本来こうなりたいという理想形となっていると自信を持って言えますでしょうか。
少なくとも私は言えません。
ならば、私は死ぬまで「自分育て」をし続けなければなりません。
この世の中には、「子育て」なんて言葉は不要で、あくまでも死ぬまで「自分育て」をしていくべきなのだと思いました。