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事業を「広げる」力と「深める」力

2022年2月21日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

昨日(2021年2月20日)のヤフーニュースにとても意外な経済ニュース記事が取り上げられていました。

それは「丸亀製麺が本場香川県で苦戦」という記事です。

記事を要約します。

「トリドールホールディングス(東京都渋谷区)が運営する讃岐うどんチェーン『丸亀製麺』のイオンモール高松店(香川県高松市)が2022年2月27日に閉店する。これを受け、香川県内の丸亀製麺は高松市郊外にある高松レインボー通り店のみとなる。実は『うどん大国』香川発祥ではない丸亀製麺。本場での苦戦に、ネット上では『さすが香川県』『地元のうどん屋が強すぎる』などの声が聞かれ、県民とみられるユーザーの中には、丸亀製麺のうどんの味は評価しつつも、地元のうどん店と比べ価格が高いと指摘する人もいた。丸亀製麺は2000年11月に兵庫県加古川市に1号店を出店。店内製麺を強みに、00年代の讃岐うどんブームに乗って店舗を拡大。11年5月には47都道府県出店を達成した。21年12月末時点で、全国835店舗を展開している。 なお、丸亀製麺と同じ全国的な讃岐うどんチェーンで、00年に高松市で創業した『はなまるうどん(支店数約500)』は、22年2月20日現在も香川県内で14店舗を展開している。」

静岡県民である私は「丸亀製麺」のあの「ツルツルシコシコ」の麺をはじめて食べた時、「これが本場の讃岐うどんか~」と感動したことを覚えています。

静岡県には「スマル亭」といううどんチェーンがあり、そこの麺も結構な「ツルツルシコシコ」感があって静岡でうどんと言えば「スマル」というくらいの人気だったのですが、「丸亀製麺」が出店するようになってからなんとなく元気がないように見えるほどに「丸亀製麺」の「本場感」が圧倒的に感じられるのです。

そこで、丸亀製麺の「本場感」の源泉は一体何なのかを探るためググってみることにしました。

「創業者の粟田貴也氏は実父が香川県出身で、幼い頃から讃岐うどん文化に慣れ親しんできたが、30代後半に父の故郷の丸亀市に立ち寄った際、うどんを出来立てで食べさせる製麺所にできた行列に遭遇し、その魅力を再認識したことで讃岐うどんの聖地とされる丸亀市にちなんだ「丸亀製麺」一号店の開店を決意。『もっと讃岐うどん文化を広めたい』との思いから、多店舗展開を行うが、フランチャイズ展開は行わず、また仕入れた麺を使用せず全ての店舗が直営店として店舗ごとでの製造を行う。その結果、店舗数と売上で業界2位のはなまるうどんを大きく引き離し日本一となっている。」

つまり、「製麺所」が片手間でやっていた「出来立てうどんを食べさせる」という仕組みを「飲食店」の本気の仕事として全国に広めたのが「丸亀製麺」ということになります。

となれば、「全国津々浦々」で限りなく本場に近い「讃岐うどん」を提供する丸亀製麺が、麺を作ることに命を懸けている「製麺所」の「その場所」だけで食べられる文字通り本場の「讃岐うどん」にはかなわないのは仕方ありません。

考えてみれば、この記事にある丸亀製麺の香川県内での「苦戦」は意外でも何でもなく、事業を「広げる」力と「深める」力という全く方向性の違う能力の勝負の結果ということになるでしょう。

その方向性の違いを認識した上で、「ランゲッジ・ヴィレッジはどちらの能力を高めたいか」と問われれば、迷わず「地元の製麺所」的能力と答えたいと思います。

 

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