当事者意識の重要性
2012年7月8日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
昨日、金スマで、珍しい方を特集していました。
ご覧になった方も多かったと思います。
セブンイレブンの立ち上げから今までを、実質的な創業者である鈴木敏文現会長の物語として特集していました。
今まで、いろいろな書籍などでセブンイレブンについては知識として知っていたつもりなのですが、人物を中心として物語にされると見えてくるものが違ってくるのだなと思いました。
書籍などで、事実を淡々と説明されると、あたかもその様な戦略がはじめからあって、順当に成長していったかのような理解をしてしまいがちです。
正直、セブンイレブンについてはどちらかといえば、強力なコンテンツをアメリカから日本に持ち込んだ時点で、勝負が決まっており、目のつけどころのよさで、順風満帆だったような理解をしていました。
しかし、昨日の物語では、全く違った状況が語られていました。(もちろん、テレビ的に脚色もあるでしょうが)
まず、イトーヨーカドー社内での、発足時の冷ややかさ、会社として取り組むのではなく、別会社として、鈴木会長がトップとして開始したこと。(今で言う、カーブアウト。カーブアウトというと、会社のコアビジネス以外のものをはじめるにあたり、会社の全面的なバックアップの元に別会社として行われるものといった理解がありますので、これは、スピンアウトに近い感じがします。)
それから、鈴木会長自身がその新会社に個人として出資させられていたという事実を初めて知りました。
正直言いまして、昨日の金スマを見るまでは、鈴木会長のことをサラリーマンとして、イトーヨーカドーのバックアップがあってやれたわけであって、ソフトバンクや楽天などの、全くゼロからの企業立ち上げ創業社長とは全く違うケースだと思ってました。
でも、実際はそうではありませんでした。
何か革新的なものを世の中に問うときには、企業家精神が不可欠なのだということを改めて思い知らされました。
壁にぶちあたる、その壁をぶち破る、そしてまた、新しい壁にぶち当たる、そして・・・の繰り返しを行うことが絶対に必要となってくる。
すなわち、事前に決定した戦略を粛々と執行していきながら、革新的ビジネスが形作られることなどありえないということです。
それを実現する原動力が、この「当事者意識」だといえるのだと思います。
セブンイレブンのパターンでは、アメリカから取り入れた秘密の「マニュアル」が、秘密でもなんでもないただの「接客マニュアル」「管理マニュアル」で、当然のことしか書いておらず、革新的なことは自分たちで発想し、作り上げるしかなかったといいます。
でも、このことが、現在の国内小売業界ナンバーワンの地位を作り上げる基礎となっているのだと確信しました。
非常に、感銘を受けた金スマでした。